ふわふわ北京日和

2014年1月より北京生活を楽しんでいます★北京グルメやトレンド情報、趣味の中国ドラマ&映画、本の感想など、気ままに発信します。

【本の感想】北京が舞台の史実に基づく小説『黄砂の籠城』

何年も住んでいると、日常の光景にも慣れすっかり普段の生活の中で見落としてしまうのですが、

北京は激動の歴史を刻んできた地です。

 

一時帰国中に出会った本の中でも、この小説は、そんな忘れられつつある北京の歴史を改めて教えてくれました。

だからと言って小難しいわけではなく、迫力ある描写で読みやすく読み応えのある小説。

この作家の本は初めてでしたが、先が気になり一気に読んでしまいました。

 

『黄砂の籠城』(上)(下)松岡圭祐講談社文庫

 

1900年の北京で起こった義和団の乱を題材に、史実に沿って描かれた小説です。

義和団の乱。その名前には聞き覚えがあり、歴史の授業で出てきた記憶はあるけれども、教科書では1、2行の記述で済まされていて、どういう事件かはすっかり忘れてしまっていました。

北京の中心を舞台に、大勢の中国人と外国人が犠牲になり、世界情勢をも揺るがそうとしていたほどの大きな出来事だったとは。

北京に住んでいるのに知らなかった自分が恥ずかしくなるくらいでした。

(参考)義和団の乱義和団の乱 - Wikipedia

 

舞台は天安門の東南側にある、日本や欧米列強の公使館があるエリア「東交民巷」。

この小説に出てくる柴五郎という日本人は、実在の人物です。

 

外国人排斥を叫び、暴徒化する集団・義和団に、東交民巷が襲われます。

欧米列強は自国の利益ばかりを考え、犠牲者も日に日に増える。

この地獄の籠城で各国をまとめ、指揮し、守り抜いたのが柴五郎でした。

もし、彼がいなかったら。日本は、北京は、世界はどうなっていたのか。

そう考えると、ぞっとします。

 

彼らが身をもって示した日本人としての生き様。

この籠城で必死に戦った日本人の姿には、素直に感動しましたし、誇らしいと思えました。

それは、昨今メディアで不自然に伝えられる、偏った日本人賛美(と、私は疑問の目で見ています)とは、違ったものです。

 

決して手放しの日本人賛美ではない、非常に考えられる小説でした。

本としては、とても面白く感動する作品。久々に本を読んで涙腺が緩みました…。

 

ネタバレになってしまうので詳しくは書きませんが、

特に北京に住んでいる人にも、ぜひ読んでほしいです。

 

北京に住んでいるからこそ、余計ハマってしまったのかもしれません。

多くの人の血が流れ、いろんな思いが交錯した場所。

普通に生活しているこの地に対しての見方が、ちょっと変わった気がします。

そして、住んでいる以上、この国の歴史をもっと知らなければ。そう思いました。

 

 

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