【本の感想】『マーケット感覚を身につけよう‐「これから何が売れるのか?」わかる人になる5つの方法』ちきりん著
北京情報とは離れてしまいますが、自分が書いておきたいと思ったものを書いておきます。
その方が、ブログが続く気がする(笑)。
それに今は、中国と関係なさそうな本でも、読んでみると「中国(北京)だったらこの場合どうだろう?」などと考えるようになることも増えた気がします。
日本にいた時は、ちきりんさんの著書やブログをよく読んでいました。
今回読んだのはこちら。
『マーケット感覚を身につけよう‐「これから何が売れるのか?」わかる人になる5つの方法』ちきりん著 ダイヤモンド社
ちきりんさんの文章はいつも、自分にとっての常識や狭い視野にメスを入れてくれます。
そして、語り口調で身近な例を出して説明してくれるので、読みやすく、内容を容易にかみ砕いて理解することができます。
新しい考え方や視点をもたらし、大切な気づきを与えてくれることが多いと思っています。
この本のキーワードである「マーケット感覚」。
マーケティングとマーケット感覚は違います。
マーケティングの仕事をしていなくても、主婦だって、小さな町の小さな本屋さんだって、町おこしをしたい地方の役場の職員だって、誰でも「マーケット感覚」を磨けば、
今後ますます”市場化する社会”で拓ける未来が変わってくる。
価値あるものに気づく能力、価値ある(売れる)ものを認識する能力こそが、ちきりんさんの言うマーケット感覚。
- ANAの競合はJALやLCC?
→マーケット感覚を持っている人は、JALやLCCだけが競合でないことが分かっている - 本屋は本を売っていてはとっくに儲からない時代
→独自の視点で、「読者のために適切な本を選んであげる価値」に気づいた北海道の小さな書店が仕掛けたこと - 海外企業は「Made in Japan」ではなく、「Best seller in Japan」の価値が大事。消費者の要求が高い日本市場で売れたことの価値を理解し、ビジネスに利用する。しかし、日本のメーカーはその価値に気づかず、「Made in Japan」にしがみつき続けている
…など、具体的事例を多く出して、「どこに価値があるのか」に気付く能力を鍛えるのは、何も限られた業界の限られた人たちだけではないということを示してくれます。
市場化が進む社会で売れるのは、もはや良い商品ではありません。
「需要に比べて供給が少ない商品」が売れる、とちきりんさんは言います。
それは、例えば最近の中国を見ても通じるものがある気がしていて、
Mobikeやofoに始まるシェアサイクルであったり
タクシー配車アプリであったり
デリバリーサービスであったり
スマホ決済システムであったり。
近年すさまじい成長を遂げている中国の企業は、それまでビジネスになっていなかったスキマに価値を見出し、失敗を恐れずやってみて、成功しているように思うのです。
それは、ちきりんさんの言うマーケット感覚に似ているような気がします。
(中国は、お国柄いろいろ事情があるので、全く当てはまるというわけではないとは思いますが…)
変化の大きい今の社会。その変化はこれからますます加速していき、
”変わらなければ、替えられる”、すなわち、変化を拒否する者は、取って替わられてしまう、のです。
「変化は恐れるものではない、楽しむもの。マーケット感覚を身につければ、変化が怖くなくなる」
というメッセージが刺さりました。
マーケット感覚は、企業人だけでなく、あらゆる世代の人が鍛えることができる。
自分の思考のトレーニングを怠らないことが大事ですね。
自分の読書記録的な感じなので、まとまらず雑多な文章ですがお許しを。
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