映画『唐山大地震』
ずっと観たいと思っていた中国映画『唐山大地震』。
Youkuで正規版がアップされているので観ました。
どうしても海賊版のイメージが強い中国ですが、
最近の動画配信サービス大手は、配信権を勝ち取り正規版を流すようになってきました。
映画やドラマの正規版をネットで、多くは無料で観れてしまうんだからあなどれません。
(画像をクリックするとAmazonのページに飛びます)
『唐山大地震』(2010年中国)
監督:馮小剛(フォン・シャオガン)
出演:徐帆(シュー・ファン)、張静初(ヂャン・ジンチュー)、李晨(リー・チェン)ほか
あらすじはAmazonなどをご参照ください。
1976年、河北省の唐山を大地震が襲います。
地震により引き裂かれた家族の葛藤と心の傷、苦しみを描いた人間ドラマです。
唐山って、北京にも近いんですよね。
↑北京はこの辺り。
拡大すると、
↑唐山はここです。
Wikipediaによると、北京でも強く揺れを感じたとあります。
(参考)唐山地震 - Wikipedia
私、この映画を観て涙が止まりませんでした…。
こういう、リアルで深い人間ドラマを描く中国映画をもっと観たいです。
詳しい感想は、ネタバレを含むので下の方に。
キャストには、私が他作品で観たことのある俳優さんがちらほら。
一番の存在感はやはり、母親役を演じた徐帆さんでしょう。
そして、娘役の張静初。
私が以前ドはまりして観たドラマ『咱们相爱吧』で、主人公を演じていました。
『咱们相爱吧』の時は、あまり好きではなかったのですが、
この映画では、抑えた表現の中に心の葛藤を秘めた役柄をうまく演じていた印象でした。
息子役の李晨は、ドラマや映画の常連さん。
『北京爱情故事』『天使的城』など、私も出演作品をいくつか観ました。
多くの作品に出演しているので、彼が出ているとなんとなく安心感を感じるのは私だけ?(笑)。
ちなみに、“中国一の美人”と称される女優、範氷氷(ファン・ビンビン)の彼氏としても有名。
そして、李晨の婚約者役は、大ヒットドラマ『欢乐颂』の人気者、王子文(ワン・ズーウェン)。
『欢乐颂』のイメージが強すぎるけれど、この映画ではおとなしくしていました(笑)。
(本当は画像を載せたいのだけれど、著作権侵害に当たるといけないので、リンクを貼っておきます。
百度くらいなら大丈夫…とは思うのですが、
中国も年々著作権に対する意識が高まってきて、
実際、中国でネットの画像を無断使用した日本人が注意された例もあるようなので、念の為。
見栄えが寂しいですが、お許しを!)
■以下ネタバレを含む感想です■
クライマックス、母親と、死んだと思っていた娘が、32年の時を経て再会するシーン。
父親のお墓の前で、娘が母親に「对不起」と言いながら2人が抱き合うシーン。
涙が止まりませんでした。
自分を見殺しにしたも同然の母親を、恨んでもいたでしょうし、悲しみから立ち直れず32年間生きてきたはずの娘。
母親は、娘を見殺しにしてしまった罪悪感を背負って生きてきた。
あまりにも長くいろんなことがありすぎた32年間。
それでも失われなかった家族の絆に、感動しました。
それにしても。
唐山も、2008年の四川の地震も、多くの人が犠牲になり、残された人々の苦しみは続いているはず。
「中国は地震が少ないから大丈夫」と、超高層ビルを次から次へと建設していますが、耐震への配慮は果たして…。
過去の地震は教訓になっているのかと、疑問になります。