ドラマ『我的前半生』にハマる。上海の有名日本料理店も舞台に♪
今年7月に放送されていた、中国のドラマ『我的前半生』。
中国人の知り合いが、「これすごく流行ったんです」と教えてくれて、私も後からネットで観てみました。
全42話。ハマってしまい、通勤バスの中で毎日観続け、やっと観終わりました~。
舞台は上海。主人公は30代の専業主婦、羅子君(馬伊琍)。夫は有名企業に勤め、一人息子と三人暮らし。
専業主婦と言っても家にはお手伝いさんがいて、自分は買い物やランチに明け暮れる。甘やかされてわがままに、何不自由ない生活を送っていました。
しかし、夫の陳俊生(雷佳音)には、会社に愛人がいました。
愛人の凌玲(呉越)と結婚するために、羅子君はいきなり離婚を切り出されます。
凌玲は、決して若い美人ではなく、中年のシングルマザーで地味な外見。
なぜ、彼女に夫を奪われるのかが分からない羅子君は、ショックとパニックで自暴自棄になります。
羅子君を支えたのは、10年来の親友であるキャリアウーマンの唐晶(袁泉)と、唐晶の彼氏の賀涵(靳東)でした。
社会経験がほとんどない羅子君は、息子の養育権を得るため、2人のサポートを受けながら就職。
わがまま放題の専業主婦の時からは見違えるように成長していく羅子君に、賀涵は心を惹かれていきます…。
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一見よくありそうな筋書きですが、ありきたりな作りにはなっていなくて。
登場人物がほとんど30代以上で、ドロドロなようで淡々と静かに進んでいく感じがとてもスタイリッシュな印象でした。
このドラマで良い味出しているのが、賀涵たち行きつけの日本料理店。
ここ、見た瞬間すぐ分かりました!上海の有名日本料理店「うまや」の外観が使われています。上海の日本人にはすっかりおなじみのお店ですよね。私も何度か行ったことがあります。
赤坂舞马雅(静安寺店)电话,地址,营业时间(图)-上海美食-大众点评网
なのに、店内はうまやではないのです。
店内に使われたのは、「平成屋」という、これも上海に実際にある居酒屋さん。
こちらは、うまやとは対照的に、大衆的な感じです。
平成屋日式料理店(四川北路店)电话,地址,营业时间(图)-上海美食-大众点评网
ここで、スーツ姿の賀涵と陳俊生が、仕事後に日本酒を酌み交わしながら飲むシーン。日本人サラリーマンの背中みたいです(笑)。
監督さんの意向なのか、日本が好意的に描かれるのは、日本人として嬉しく思います。
ドラマでは、店名が「醤子」となっていました。
お店の主人を務めるのは、陳道明(チェン・ダオミン)という渋い俳優さんで、とってもいい味出しています。
深夜食堂の中国語版、この方だったらもっとハマっていたんじゃないか!?と思ってしまったくらい、こういう役柄がぴったり。
主人公を務める女優、馬伊琍(マー・イーリー)。好きな中国女優さんの一人です。
派手ではないのだけれど、とても親しみが持てる感じ。
ショートカットがとてもよく似合う女性で、ドラマの中でもタートルネックや大きめのマフラーの衣装がぴったりでした。
書くのは適切ではないかもしれませんが、何年か前の彼女の夫のスキャンダルはとても有名です。
夫である年下の俳優、文章(ウェン・ジャン)は、『裸婚時代』で共演した女優・姚笛(ヤオ・ディー)との不倫が発覚。
しかし、馬伊琍は彼を許し、離婚しませんでした。
私の知り合いの日本人俳優さんは、馬伊琍&文章夫妻と共演したことがあるそうで、
「馬伊琍は女の中の女だよ」って言っていました。
それは、美貌とか色気とかそういうことではなく、
やんちゃな年下夫を常に温かく見守っていて、肝が据わっている、と。
そういうエピソードを聞いて、中国のトップ女優さんに勝手に好感を抱いている私です(笑)。
羅子君がどんどん自立していく様子に、なんだか元気をもらえました。
ただ、ラストは、個人的に物足りなかった!
それもあえてなのでしょうけどね。
タイトルの「我的前半生」は、私の前半の人生、というような意味かな。
「後半生」をどう生きていくか、自分に重ね合わせて観ていた人も多かったんじゃないかな、と思います。
良質な中国のドラマ、もっと日本でも観る機会があれば、中国人に対する印象も変わるのにな。
と、常々思っています。