【北京】とても良かった。パワーをもらえたニキ・ド・サンファル展『Legendary Female Artist of the 20th Century and Her Wonderland』@今日美術館
私が北京で好きな美術館はいくつかありますが、その中でも特に好きなのが、今日美術館です。
また、どうしても観たい!という展覧が始まったので、何度目かの訪問。
↑こちら。この建物は1号館です。奥に、2、3号館やショップ、カフェがあります。
今回訪れた目的は、こちら。
↑1号館で開催中の、ニキ・ド・サンファル(Niki de Saint Phalle)展を観るためです。
ニキ・ド・サンファルは、戦後を代表するフランス人(アメリカ育ち)女性アーティスト・彫刻家と言われています。
ニキ・ド・サンファル公式サイト
Home - Niki Charitable Art Foundation
↑ちゃんとExhibitionsのページに、この北京展の紹介も載っています。
日本でもニュースになったように、中国では草間彌生さんの贋作展があったりしましたからね…。念のため、主催元は確認(笑)。まあ、今日美術館はしっかりしているので大丈夫だとは思いますが。
日本語でニキを知るならばこちらが良さそうです↓。
芸術に疎い私は、実はお恥ずかしながらニキ・ド・サンファルという人のことも、彼女の作品も、全くと言っていいほど知りませんでした。
しかし、今日美術館のお知らせを見て、ニキ・ド・サンファルの作品の写真に惹かれ、興味を持ちました。
最初は、単に、作品が面白そうだな、と思っただけ。
さらに紹介文や写真を拝見してみると、「VOGUE」の表紙を飾ったこともある美貌の女性アーティストが、何やら不思議なフォルムでポップな色遣いの彫刻作品をたくさん制作している。なんだかすごく惹かれるものを感じました。
↑入口、1号館の2階です。
チケットは、土日120元、平日90元。
2号館で開催中の『愛的芸術』(ニキ展とは無関係)とセットだと、土日188元です。
高い、と思うけれど、結果的には、払う価値があると思いました。すごく良かった。
↑この通路から、ニキ・ワールドが始まります。
展覧は、1号館の2~4階をめいっぱい使った、大規模なものでした。
今日美術館は1号館がやはりメインで一番広いので、前回2号館で観たポール・スミス展よりも大きいです。
館内での写真撮影は自由にできます。
私もたくさん写真を撮りましたが、これから行かれる方もいらっしゃると思うので、
下記に掲載しているのは、多いようでごく一部です。
↑ポップで可愛い。
↑私が訪れたのは週末だったせいもあるのか、多くの人が来ていました。
ただ、今日美術館は空間が大きくゆったりしているので、人が多いように見えても、そこまで煩わしさを感じません。
混雑している感じがあまりないのも、今日美術館の好きなポイント。
↑男性の形の椅子。
↑影が、なんか良い。
↑わー!ここだけですごく異世界のような空間が演出されています。
↑この3人の女性、回ってるんです(笑)。
↑特に印象的だったこの作品、名前は「アダムとイブ」。
↑この橋、ニキ本人の作品ではないです。
この空間演出のためにわざわざ作られたのだそう。10人まで上れます。
↑上りました。
↑Bride(花嫁)という作品。ニキの作る花嫁は、あまり幸せそうではありません。隣で猫が見守っているのも意味深です。
↑ニキが表現する"母"の像。
↑鏡台には、ドクロがありました。
↑この鏡、可愛いです。ここで自撮りをする中国人の若い女性がちらほら。
写真は撮りませんでしたが、3階には、彼女の有名な"射撃絵画"も展示されています。
↑4階には、参観者がメッセージを自由に書けるコーナーがありました。
↑さらに、子どもと一緒に切り紙を壁に貼ったりもできます。
これ、良いなぁと思いました。
小さな子どもがいると、なかなか美術館には行きづらいというお母さんお父さんは多いと思いますが、
こうやって工作の場を設けて、子ども連れでも遠慮なく一緒に楽しむことができる。
実際、子ども連れのファミリーも少なからずいました。
やはり一人120元のチケットを購入してアート鑑賞するような人たちは、それなりにマナーもちゃんとしている方が多いので、子どもがちょっとぐずったり騒いだりすると「シーッ」「静かにしなさい」と注意する声は聞こえます。
それと同時に、こうやって子どもと一緒に楽しめるスペースがあって、子どもも退屈せず喜ぶ仕掛けがあって。
そんな光景を見て、子どもに優しい中国の良いところが生かされているな、と思いました。
↑4階には、絵画作品も多く展示されています。
↑ポップな絵と共に、非常に社会性の強いメッセージが記されています。
私、まじまじと読んでしまいました。
↑展覧を終えてこのエピローグを読んでいると、なんだかぐっとくるものがあります。
Death doesn't exist/life is eternal.
非常に見ごたえのある展覧でした。
初めてニキの作品を観ましたが、どれも一見ポップでキュートながら、メッセージ性があって、パワフルで。女性の持つ強さをひしひしと感じました。観て良かった。
ニキは2002年に71歳で亡くなりました。
その16年後、北京であなたの作品たちに会うことができたのは、
一人の女性として、なんだか嬉しいことだなぁ。と、感じました。
素敵な作品を残してくれて、ありがとう!と、言いたいです。
出口は1階で、ショップ&本屋&カフェと繋がっています。
ニキ展グッズも少し販売していました。
今日美術館の本屋、本棚が傾いていたりしてなかなか味のある面白い所なのですが、写真撮影は禁止なのでご注意を。
Niki de Saint Phalle:Legendary Female Artist of the 20th Century and Her Wonderland
開催中~2019年3月10日
今日美術館 1号館
住所:北京市朝陽区百子湾路32号苹果社区4号楼
今日美術館で観た過去の展覧↓