晩秋にしみじみと観る、静かで変わった大人のラブストーリー。映画『レイトオータム』
映画鑑賞記録。シアトルを舞台に繰り広げる、大人のラブストーリー『レイトオータム』を観ました。
主演は韓国のヒョンビンと、中国のタン・ウェイ。英語、中国語、韓国語が入り混じりますが、セリフは少なめで、静かに物語は進みます。
※画像をクリックするとAmazonページに飛びます
『レイトオータム』(2010年韓・香港・米)
監督:キム・テヨン
Amazon.co.jp: レイトオータム(字幕版)を観る | Prime Video
1966年の韓国映画『晩秋』のリメイクだそうです。こちらは観ていません。
*****
DVの夫を誤って殺してしまい、服役中のアンナ(タン・ウェイ)。模範囚の彼女は、母親の死の連絡を受けて72時間だけ外出が許された。シアトルの家に向かうバスで、乗り合わせた韓国人のフン(ヒョンビン)にバス代を貸す羽目になる。
フンは、寂しい女性をエスコートし要望に応える、デートサービスで稼いでいた。アンナは家族と再会しても居心地が悪く、街に出る。シアトルの街で再会し、惹かれ合う二人。
アンナは刑務所に戻らなければならない。一方フンは、人妻に惚れられその夫から追われていた。たった3日間の恋の行方は…。
*****
観る人によって評価が分かれそうな映画です。私は個性的な大人のラブストーリー、良いなぁと思いましたが、ものすごく退屈だ!と感じる人も少なくなさそうな(笑)。
好きな人は好きだろうなぁと。レビューコメントも評価が結構分かれていますね。
どんよりと深い霧のシアトルを背景に、不幸な過去を背負いたった3日間の外出を許されただけの女と、女性と過ごすことで日銭を稼いでいる男。淡々と、しかし繊細に、危なげなく進む二人の世界に、どことなく惹きつけられました。
とことん地味で暗く、全く派手さはありませんが、こういう映画も素敵だな、と思いました。
タン・ウェイは、衣装やメイクでガラッと雰囲気が変わりますね。この映画ではかなり地味めな身なりですが、刑務所から外出を許された間に一度お店に行って服を買い変身していたシーンは別人のようでした。それにしても今回は、抑えた演技がさすが。口数は少なく、陰のある不幸を背負ったアンナを、繊細かつ大胆に演じていたと思います。
過去に観たタン・ウェイ出演作品たち↓。どの役も全然雰囲気が違います。 そういえば、『北京ロマンinシアトル』も、シアトルが舞台でした。タン・ウェイとシアトル、縁がありますねぇ。
minghuabj.hatenablog.comminghuabj.hatenablog.com
もう10年以上前になりますが、私はシアトルで短期ホームステイをしたことがあるので、シアトルの風景を懐かしく観ていました。スペースニードルだ!とか(笑)。
【ネタバレ感想】
あのラストシーン。観る者に結末を委ねています。
二人は再会できるのか。そうでなくとも、希望を持てる終わり方だったように思いました。カフェに座るタン・ウェイの姿、良かったです。