元・ふわふわ北京日和

北京住み→日本に本帰国。現在は中国に関係あったりなかったりの気ままなブログ。

マクドナルド創業の秘話にびっくり。映画『ファウンダー ハンバーガー帝国のヒミツ』

映画鑑賞記録。世界でおそらく一番有名であろうハンバーガーチェーン、おなじみマクドナルドの創業秘話を基にした映画『ファウンダー ハンバーガー帝国のヒミツ』を観ました。

世界のどこに行ってもマクドナルドの看板を見ると安心する、と言ってもいいくらい私たちに根付いた巨大ファーストフード企業。そんなマクドナルドにこんな秘話があったなんて知らなかったので驚きでした。映画としても非常に楽しめました。🍔🍔🍔

 

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『ファウンダー ハンバーガー帝国のヒミツ』(2016年米)

原題:The Founder

監督:ジョン・リー・ハンコック

出演:マイケル・キートン、ニック・オファーマン、ジョン・キャロル・リンチほか

Amazon.co.jp: ファウンダー ハンバーガー帝国のヒミツ(字幕版)を観る | Prime Video

thefounder.jp

 

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1954年。セールスマンのレイ・クロック(マイケル・キートン)は、シェイクミキサーを飲食店に売り込むため各地を回っていた。なかなか売れず門前払いされてばかりだったが、ある日、ミキサーを8台も注文する店が現れた。不思議に思ってその店を訪ねると、そこは「マクドナルド」というハンバーガー店。マックとディックというマクドナルド兄弟が営むその店は、お客を待たせないスピード、厨房の合理的な仕組み、低価格、そして何よりおいしいという、当時では革新的なコンセプトで、客足の絶えない人気店となっていた。マクドナルドのコンセプトに感動し、勝機を見出したレイは、フランチャイズ化を兄弟に提案する。

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映画のタイトルは「ファウンダー」すなわち創業者、ですが、レイ・クロックは本当の意味での創業者ではないのですね。元々の創業者はマクドナルド兄弟で、レイ・クロックはその兄弟の店をフランチャイズ化して大きくし成功させた人物。

あえて「ファウンダー」としたタイトルは皮肉にも取れますし、上手いなぁとも思うし、マクドナルド兄弟のことを思うとなんだかモヤモヤする気持ちにもなります。

 

レイ・クロックは52歳でも諦めることなく、アメリカ各地を回って物を売り続けるセールスマンでした。そこからマクドナルドを大きくする。その才覚と執念は並外れたものを感じました。欲しい物はどんな手を使っても、敵を作っても誰かを傷つけても、手に入れ実現させる。そこには情や遠慮はなく、ひたすら貪欲です。

ビジネスで大きく成功するには、逆にそのくらいの貪欲さが不可欠なのかもしれませんけれどね。

映画から受けた印象としては、レイ・クロックはマクドナルド兄弟からマクドナルドを奪い、利益に走った、どちらかというと嫌われるキャラクターとして描かれています。マクドナルド兄弟に同情してしまうし、兄弟を気の毒に思ってやりきれなくもなります。

レイ・クロックは天才的な成功者。ただし、人間としては共感できないし、マイナスイメージも持ってしまいます。

しかし一つ言えることは、レイ・クロックがいなければ、今私たちが食べているマクドナルドは存在しなかったであろう、ということ。

アイディアと良心だけでは成功しない。そのことが痛いほど身に染みます。

 

今はマクドナルドに限らず、多くのファストフード店で当たり前に見られる、効率化された仕組み。それが当時、どれだけ画期的だったかがよく分かりました。マクドナルド兄弟のアイディアの素晴らしさ、そしてその可能性を一目で見抜き勝機と捉えたレイ・クロックの嗅覚には敬服します。

兄弟がテニスコートを厨房に見立て、チョークでレイアウトしながら、いかに早くお客に品物を渡すかを試行錯誤しシミュレーションするシーンはワクワクしました。

 

ビジネスの参考としても、一つのエンターテインメントとしても、楽しめる映画でした。

レイ・クロックの自伝も出版されているので、こちらも読んでみようっと。

それにしても、これからマクドナルドに行くたび、この映画を思い出して複雑な気持ちになりそう…🍔(笑)。