元・ふわふわ北京日和

約6年半中国で働き、2019年4月に本帰国。北京で出会った愛犬ぽー(トイプードル×ビションフリーゼ)が相棒★中国暮らしを懐かしみつつ、日本にいながら日々思うことを。

痛みを感じない男と、痛みを感じてはいけない女。韓国映画『痛み』

映画鑑賞記録。2011年の韓国映画『痛み』をAmazonプライムで観ました。

このタイトルが良い。悲しみも切なさも含んだ一語、「痛み」。

 

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『痛み』(2011年韓国)

原題:통증

監督:クァク・キョンテク

出演:クォン・サンウ、チョン・リョウォン、マ・ドンソクほか

 

幼い頃事故で家族を亡くし、その後遺症で皮膚の感覚を失った男ナムスン(クォン・サンウ)。少年院で出会った兄貴分のボンノ(マ・ドンソク)と借金の取り立て屋をしており、痛みを感じないナムスンは殴られ役を演じることで相手に恐怖を与え、借金を返済させるという手段を使っていた。

ある日、亡き父の借金を背負ったドンヒョン(チョン・リョウォン)という女の所へ借金を取り立てに行く。物怖じしないドンヒョンに不思議な感情を抱き始めるナムスン。二人は惹かれ合う。

ドンヒョンは、わずかな出血でも命取りになってしまう血友病を患っていた。いくら血を流しても痛みを感じない男と、血を流すことのできない女。相手の痛みを知り、距離を縮めていく二人だが…。

 

二人の男女の物語ですが、決して甘いラブストーリーではなくて、悲壮感を露骨に漂わせもせず、バイオレンスを掛け合わせて人の心情を突いてくる描き方が、とても韓国映画らしくて好きだと思いました。監督はクァク・キョンテク、『友へ チング』の監督さんでしたか! 私が初めて観た韓国映画は『友へ チング』で、当時高校生の私は一人で映画館で観たのですけど、初めての韓国映画にものすごい衝撃を受けたことをよく覚えています。この時から、私の中の韓国映画のイメージは『友へ チング』なんです。

 

いくら殴られ血を流しても痛みを感じず、痛みだけではなく味覚や皮膚感覚も失ってしまったナムスン。 日々を無気力に過ごし、笑うことも涙を流すこともなかった。

そんな彼が、貧乏で難病を抱えているが、喜怒哀楽を隠さず自分のことを怖がりもしないドンヒョンと出会い、惹かれ合います。

無痛症と血友病、対照的なコンプレックスを抱える二人。相手の痛みを知って相手のことを愛する。そんな二人が不器用で美しくて、そして儚く、脆い。痛みを感じない男と、痛みを感じてはいけない女が、心の痛みを感じる時。その瞬間の、クォン・サンウとチョン・リョウォンの演技に魅せられました。

 

韓国語もっと聞き取れるようになりたいよー。勉強しようっと。