元・ふわふわ北京日和

北京住み→日本に本帰国。現在は中国に関係あったりなかったりの気ままなブログ。

ラミ・マレック主演のテクノ・スリラードラマ『MR.ROBOT / ミスター・ロボット』が傑作でした

Amazonプライムで、 ドラマ『MR.ROBOT / ミスター・ロボット』を観終えました。全4シーズン。

映画『ボヘミアン・ラプソディ』で世界的に有名になった俳優、ラミ・マレックが主演です。

これ、度肝を抜かれるぶっ飛びドラマでした。めちゃくちゃ面白かった。ドラマの1話1話が濃厚で作り込まれていて、毎回映画を観ているかのような重厚感がありました。いきなりバイオレンスなシーンがぶちこまれたり、思いもよらなかった種明かしが飛び込んできたり。現実と幻想のはざまでどちらにいるのか分からなくなり、視聴者は弄ばれている感覚を覚えます。

そんなドラマなので、「気軽に観る」のには向いていません。集中力が必要で、なかなか頭が疲れます。そして、シーズン4の最終話を観終えた時は、ものすごい安堵感がありました。ふぅー、終わった、と(笑)。それはとても心地いいものでしたけれどね。

 

『MR.ROBOT / ミスター・ロボット』全4シーズン(2015~2019年米)

企画・製作総指揮・監督・脚本:サム・エスメイル

出演:ラミ・マレッククリスチャン・スレーター、カーリー・チャイキン、ポーシャ・ダブルデイほか 

 

↑画像をクリックするとAmazonページに飛びます。これはシーズン1。Amazonプライムでは現在、全4シーズンが見放題対象になっています。

 

www.youtube.com

YouTubeでは各シーズンの予告編動画が数パターンアップされています。 

 

舞台はニューヨーク。エリオット・オルダーソン(ラミ・マレック)はネットセキュリティ会社「オールセーフ」でセキュリティエンジニアとして働いている。人付き合いが苦手で寡黙な彼は、幼なじみで同僚でもあるアンジェラ(ポーシャ・ダブルデイ)以外には心を閉ざして生きていた。昼間はオールセーフで黙々と働くエリオットは、実は天才的なハッキング技術を持ち、夜は身近な人のSNSをハッキングして隠された私生活を盗み見たり、ネット犯罪を粛正したりして自己満足を得ていた。

そんなエリオットに、謎のハッカー集団「f・ソサエティ」のリーダーである中年の男「ミスター・ロボット」(クリスチャン・スレーター)が接近してくる。f・ソサエティは、オールセーフの最大の顧客であり、世界を牛耳る巨大コングロマリット「Eコープ」社の金融データを破壊して世界に革命を起こし、富の再分配を引き起こそうとしていた。ミスター・ロボットは、エリオットをf・ソサエティにスカウトする。

 

いやぁ、本当に面白かった。傑作でした!もう最高。これまで観たドラマの中で、個人的1位かもしれません。

シーズン1から、最終のシーズン4まで見事でした。シーズンが進むにつれて予算が増えたのか(?)、どんどんクオリティが高くなっているように感じました。シーズン4なんて、1話1話のクオリティが本当に高く作り込まれていると思います。本当に、毎話映画を観ているみたい。

そして、こんなに集中力がいるドラマも久しぶり(笑)。シーズン1を観終えて、なんだか自分は理解できていないんじゃないか…と思い、シーズン1は2回観ました(笑)。

1話1話に、たくさんの伏線が巧妙に張られているんです。それが、毎シーズン思わぬところで種明かしをいきなり「ドン!」と持ってきて、呆気に取られると同時に拍手喝采ですよ。「ああ、やられたー!」「そうだったのかー!」と心の中で何度叫んだことか。

シーズン1でハマって、シーズン2の前半はちょっと失速気味に感じるというレビューも多いようです。しかし、シーズン2の後半からまた面白くなりますので、見続けて損はないのでは。シーズン2クライマックスの種明かしにはやられました。

 

エリオットは人と上手く付き合えない根暗な性格で、不安な気持ちを抑えるため、モルヒネが手放せないドラッグ常習者でもあります。精神科医のクリスタの所へカウンセリングにも通っています。

そんなエリオットは凄腕のハッカー。IT用語もところどころ出てきますが、これは決してテック系のドラマにはカテゴライズできないです。ITに詳しくなくても問題なく楽しめますし、どちらかというとスリラー、サスペンス的な要素が強いです。

ハッキングのシーンはかなりリアルに作られているそうですよ。

 

映像、構成、音楽の使い方も非常に凝っています。ところどころ遊び心もあって、私はもう、制作者の手のひらの上で転がされている感覚でした(笑)。

レビューでも特に評価の高いシーズン3の第5話は、1話まるまるワンカット長回し風。これは観ていて本当にワクワクしました。シーズン4の第7話は、ごく限られた空間だけで話が進行して、こちらも見ごたえがありました。

ただ、集中力が必要でぐいぐい脳を刺激してくるし、観る人は選びそうなので、皆にお薦め!とまでは言えません(笑)。バイオレンスなシーンも少なくないし、殺人もしょっちゅう。暴力的な描写が苦手な人は、目をそむけたくなる場面も多々あります。

 

そしてやはり、キャストが最高。

映画『ボヘミアン・ラプソディ』で一躍世界的なスターとなったラミ・マレックが、まだ有名でない頃にキャスティングされたMR.ROBOTのエリオット。彼以外のエリオットはあり得ないと思えるほど、はまり役でした。

不安そうな目をした根暗なエリオットの繊細な表情や心理描写。ラミ・マレックの演技は凄まじかった。

そしてそして、個人的に嬉しいサプライズだったのが、ミスター・ロボットを演じるクリスチャン・スレーター。『トゥルー・ロマンス』や『ブロークン・アロー』など、90年代の映画で有名なハリウッド俳優ですよね。私が映画にハマり出した頃、好きな俳優の一人でした。しばらくはスランプだったのかヒット作に恵まれず、彼のこともすっかり忘れていましたが(笑)、こんな形でまた見ることができてとても嬉しい!良いオヤジ風になっています。

インタビュー記事を見つけました↓。

news.yahoo.co.jp

 

その他のキャストも皆圧巻でした。f・ソサエティの女性ハッカー、ダーリーン(カーリー・チャイキン)が特に好きです。存在感のある風貌がとても印象的。

ホワイトローズ、タイレル・ウェリック&ヨアンナ・ウェリック、クリスタ、レオンあたりが良い味出していました。

そして、シーズン2から登場するFBI捜査官のドミニク(通称ドム)を演じるグレース・ガマーは、なんとメリル・ストリープの娘さんなのだそうです。

 

いやぁ、このドラマを企画したサム・エスメイル監督、本当にすごい。

どえらいものを見せてもらいました。スリルをありがとう!

 

Amazon.co.jp: MR. ROBOT / ミスター・ロボット シーズン1 (字幕版)を観る | Prime Video

 

mrrobot-tv.jp