元・ふわふわ北京日和

北京住み→日本に本帰国。現在は中国に関係あったりなかったりの気ままなブログ。

ヤン・ミー主演の壮大なチャイニーズファンタジー ドラマ『扶揺(フーヤオ)~伝説の皇后~』

中国ドラマ『扶揺(フーヤオ)~伝説の皇后~』をAmazonプライムで観終えました。中国のトップ女優ヤン・ミー×台湾の俳優イーサン・ルアンが主演の、ファンタジーラブロマンスな時代劇です。

 

ファンタジーや架空の作品はあまり好んで観ないので、中国ドラマでも架空の設定で評判が良い人気作品がいくつもありますが、これまではあまり興味を引かれませんでした。

『扶揺(フーヤオ)~伝説の皇后~』は、Amazonプライム対象に入っているのを見つけて、ヤン・ミーだし試しに観てみようかな、と思って視聴開始。結果、まあまあ面白かったかな。

 

『扶揺(フーヤオ)~伝説の皇后~』(2018年中国)

原題《扶摇》(『扶揺』)

出演:楊冪(ヤン・ミー)、阮経天(イーサン・ルアン)、劉奕君(リウ・イージュン)、高偉光(ガオ・ウェイグアン)、頼藝(ライ・イー)ほか

baike.baidu.com

Amazonプライムの視聴ページはこちら↓。全66話です。

Amazon.co.jp: 扶揺(フーヤオ) -伝説の皇后-(字幕版)を観る | Prime Video

 

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天権国が率いる五洲大陸は、太淵、天煞、璇璣などの国々から成り立ち、海の向こうに聖地・穹蒼がある。太淵の玄元剣派で、身分の低い使用人として働く扶揺(フーヤオ、楊冪)は、両親を知らず、養父の周じいに育てられた。

実は扶揺は、五洲大陸の平和のために必要な五色石を持つ唯一の人間だった。彼女の体には五重の封印がかけられていた。扶揺は玄元剣派を飛び出し、さまざまな試練が待ち受けている五洲大陸へ旅立つ。

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架空のお話で、時代背景のモデルは全く分かりません。でもこの、特定の時代や場所を想起させない、全くのファンタジー感が、いろいろな要素を詰め込めるしかえって良いのだろうな。そんな中にも、古代中国らしい文化や考え方の側面が垣間見られて、これはこれで面白いなと思いました。

最初の数話は、不自然なワイヤーアクションや演出になかなか慣れず、この手のジャンルはやはり無理かも…なんて思い、観るのをあきらめかけました(笑)。※個人の好みです!

それでも、観続けているとやっぱり面白くなってきて。特に怒涛の最終話は、ヤン・ミー&イーサン・ルアンの熱演に圧倒されました。

終わり方は、かなり賛否両論を呼んでいるみたいですけれどね😅確かに、「あれ、これどっち?どういうこと?」って、思います(笑)。えええ~、もうちょっと後日談があってもいいじゃん!というのは、中国ドラマでしょっちゅうある話で不満点でもありますが。それでも、主演2人の凄まじい演技を観終えて完全燃焼し、どちらでもいいや、と気にならなくなりました(笑)。

 

それにしても、こんなにアクションシーンが多いとは思いませんでした。ヤン・ミーをはじめ、主要キャストが美しく激しいアクションをこなしていてすごい!観始めたばかりの数話こそ、ワイヤーアクションに慣れないものの、その後も頻繁に出てくる多種多様なアクションシーンは、わりと見ごたえがあり、ハラハラさせられました。流血シーンも結構多いです。

セットも凝っていて豪華でした。どれだけお金かかってるんだ…と思ったら、総製作費83億円だそうですよ~😵

(参考:扶揺(フーヤオ)~伝説の皇后~ 【公式】 | SPOドラマ倶楽部

 

ヤン・ミーはさすが!ですね。少女から強い大人の女性まで、多彩な表情を見せてくれるし、アクションシーンも素敵にこなしています。劇中、扶揺はいろいろな身分になりすますのですが、それぞれの衣装やメイクも凝っていて、それらを見るのも楽しみでした。

イーサン・ルアンの出演作品は初めて観ました。天権国の皇太子・長孫無極(ジャンスン・ウージー)役で、太淵で扶揺と出会い、扶揺を守り支える存在となります。最初はそれほど好きではなかったのですが、ずっと観ていると、どんどんかっこよく見えてくるから不思議です(笑)。

 

サブキャラクターも良かったです。特に、無極の親友でずば抜けた腕を持つ医師の宗越(ゾン・ユエ)を演じる頼藝(ライ・イー)が素敵すぎて♡何なの、彼のミステリアスな色気は…。私、若手イケメン俳優には興味なかったのに、頼藝はちょっと格別ですね(笑)。彼が出てくるシーンはテンションが上がりました(笑)。

そしてもう一人のイケメン、 天煞国の烈王・戦北野(ジャン・ベイイエ)役の高偉光もカッコいいです。彼は、『私のキライな翻訳官』でもヤン・ミーと共演していましたね。しかも、どちらもヤン・ミーを好きになる役😅

 

あとは、イケメンというよりはイケオジ枠で、太淵の国公・斉震(チー・ジェン)を演じる劉奕君さん。彼はすっかり悪役キャラが定着しているようで、確かにこれまでに観た『橙紅年代』でも、『猟狐』でも悪役でした。彼が良い人キャラを演じる作品をいつか観てみたいです( ´艸`)

 

今回はAmazonプライムで鑑賞、中国語音声+日本語字幕で観ました。毎回思うことですが、やっぱり日本語字幕で観るのは物足りなくて、できれば中国語字幕のまま観たいんですよね…。字幕ではどうしても表現しきれていないセリフが、山ほどあります。その一方で、「この表現は日本語でこう言えるのかぁ」という、翻訳の勉強にもなるので、これはこれで中国語の勉強も兼ねて楽しく鑑賞していますけどね。

 

それにしても、名前の表現はやっぱり日本語にすると不自然で。まあここは、日本の配給側も考えに考えた末ではあると思うのですが。

名前も「扶揺」はカタカナで「フーヤオ」とルビを振り、それ以外の登場人物名は日本語読みで、平仮名ルビ。中国語が聞き取れる私からするととても面倒なのだけれど、日本の視聴者にできるだけ分かりやすく、と考えられた結果だと思うので仕方ないです。

でも、例えば雅蘭珠が戦北野を「五哥哥」と呼ぶ時も、「战北野!」と呼ぶ時も、字幕は「戦北野」。戦北野が雅蘭珠を、それまで呼んでいた「雅兰珠」から「珠珠」に呼び方が変わった時は字幕にもちゃんと表現されていたのに、ずっと「珠珠」と呼んでいた扶揺の字幕はずっと「雅兰珠」。無極が扶揺のことを「扶摇」と呼ぶ時も「丫头」と呼ぶ時も、字幕は同じ「扶揺」。

もちろん、中国語の単語にぴったりと対応する自然な日本語表現が無い場合もあるため仕方ないですが、中国語で、相手の呼び方を場面や親しさの度合いで変えることはよくあり、その呼び方に相手に対する気持ちが表れているので、そこが日本語字幕で上手く表現できないのはなんとももどかしく、惜しいなぁと思うのです。

そんなことも含め、ドラマからいろいろと中国語の気付きをもらえているのも楽しいです。