前向きな気持ちにさせてくれる、”おいしい”映画『シェフ 三ツ星フードトラック始めました』
映画鑑賞記録。2014年の映画『シェフ 三ツ星フードトラック始めました』をAmazonプライムで観ました。
観て笑顔になれる、温かくてとても良い映画でした。料理の映画は、観ていてすごくお腹がすきますね(笑)。
『シェフ 三ツ星フードトラック始めました』(2014年米)
原題:Chef
監督・ジョン・ファヴロー
出演:ジョン・ファヴロー、ソフィア・ベルガラ、ジョン・レグイザモ、スカーレット・ヨハンソンほか
予告編↓
Amazonプライムでの視聴はこちら↓
*****
ロサンゼルスにある一流レストランの総料理長カール・キャスパー(ジョン・ファヴロー)は、メニューにあれこれと口出しするオーナーのリーバ(ダスティン・ホフマン)と対立し、突然店を辞めてしまう。次の仕事を探さなければならない時にマイアミに行った彼は、絶品のキューバサンドイッチと出逢う。その美味しさで人々に喜んでもらう為に、移動販売を始めることに。譲り受けたボロボロのフードトラックを改装し、マイアミ~ニュー・オリンズ~オースティン~ロサンゼルスまで究極のキューバサンドイッチを作り、売る旅がスタートした―。
(『映画シェフ 三ツ星フードトラック始めました』公式サイトより)
*****
プロの料理人であるカールは、料理人としてのプライドを持ち、仕事に妥協はしたくない。しかし、有名レストランの有名シェフといっても、実際はオーナーが上にいて雇われている身なわけであり、オーナーの決定には従わなければならないのです。
ある日店に、大物料理評論家のラムジー(オリヴァー・プラット)が来ると知ったカール。新作の創作料理を披露しようとするカールだが、レストランのオーナーは、定番のメニューを出すよう指示し、カールの意見は却下されます。結果、ラムジーからは酷評され、辛辣な言葉を並べた批評記事が出回ることに。
SNSオンチのカールは、不慣れなツイッターでラムジーへ反論のダイレクトメッセージを送ったつもりが、公開コメントとして投稿してしまい、炎上。再来店したラムジーを罵倒し、その動画がネットで拡散され、とうとう店をクビになってしまいます。
炎上したカールは再就職先もなく途方に暮れますが、チャンスを見出したのはなんとフードトラック。トラック屋台での移動販売です。
夏休み中の10歳の息子パーシーを連れ、フードトラックでキューバサンドイッチを売りながら、アメリカ各地を移動する旅に出ます。
2時間弱の映画の中に、さまざまな素敵要素が詰まっていて、どのシーンも良かったなぁ。
カールは、妻とは離婚し、父親としてもパーシーに十分構ってやれず寂しい思いをさせていて、プライドを持っていたシェフの仕事もクビになり。そこから再起していくさまが、ネガティブでは決してなくて、観ていて気持ちが良いんです。有名シェフだからと奢らず、オンボロなトラックを掃除することから始めた新たな道。そして、誰にも指図されず、自分が良いと思ったものを作り、お客さんに提供し、食べた人の笑顔に励まされる。そんな、料理を作る喜びを、フードトラックを手伝っている10歳の息子に諭すシーンは特に好きです。
嫌な人が出てこないのも、安心して観られました。オーナーだって、カールだって、評論家のラムジーだって、それぞれの思いがあって仕事をしているわけで。それが分かるから、「あいつは間違っている」とか責められないんですよね。
カールを取り巻くキャラクターも、良き理解者が多くて羨ましい。
それにしても、チョイ役で出ているキャストが豪華すぎます!レストランオーナーのリーバはダスティン・ホフマン、レストランの美人ソムリエ・モリーはスカーレット・ヨハンソン、元妻イネズの元夫はロバート・ダウニー・Jr!
主演のカールを演じたジョン・ファヴローは、本作で監督・脚本・制作も務めています。
映画でカールたちが作るキューバサンドイッチが、すごくおいしそうです。食べたすぎる🥪
サンドイッチを焼く音から、画面を通して匂いと熱気が伝わってくるよう(笑)。ラテンの陽気な音楽も気分を上げてくれます。ああ、旅行したい~!
あと、ツイッターを絡めたのも現代っぽくて、上手いなぁと思いました。慣れないツイッターで見事に炎上(笑)、挙句の果てにレストランをクビになったカールですが、息子パーシーは現代っ子、ツイッターもお手の物。フードトラックの宣伝に一役買います。ツイッターに泣いたカール、その評判を広めたのもまたツイッターで、さらに親子の絆を強めることにもなり…。SNSって本当に、使い方で変わるものです。
どこを取っても、良いなぁと思えた映画でした。おいしいものを食べて、笑顔になって、また頑張ろう。そんなポジティブな気分にさせてくれました☺