【奈良】国宝の八角円堂&梵鐘は必見!榮山寺の特別拝観。黄金の切り絵御朱印も素敵すぎる★(五條市)
奈良・五條市をレンタサイクルでぶらり🚲の続き。
10月25日~11月28日の期間で特別拝観が行われている、榮山寺を参拝しました。
ここ、あまり聞いたことがなく知らなかったのですが、実はすごいお寺でした👀
ひっそりと山に囲まれたこの場所に、国宝が2件もあるのです。すごい穴場なんじゃないかなぁ。私が訪れた時は他に人がほとんどいなくて、貸し切り状態で拝観でき、かなり堪能させていただきました( ´艸`)
アクセスはちょっと不便。車の方が便利です。公共交通機関だと、JR和歌山線五条駅から徒歩約25分。駅からバスも出ていますが本数が少ないです。
こういう時は迷わず、レンタサイクル🚲榮山寺も金剛寺も、自転車があれば快適に回れました♪
↑山に囲まれ、自然の中をチャリンコでずんずん進むと、看板が見えました。目の前は吉野川が流れています。
ちなみに、「茶芳 榮山寺」が気になったものの、見た感じ営業していなさそうでした😅
受付で拝観料を支払います。入山料500円、国宝八角円堂の拝観は別途400円が必要です。
また、御朱印をいただく場合は、受付で先に御朱印帳を預け、帰りに受け取ります。
↑いざ、境内へ。ここからまっすぐ進み、左右にお堂や石塔などの見所が点在している、という形です。
↑門をくぐっていきなり現れるのが、国宝の梵鐘です🔔これ、かなり近くで見られるんです。
菅原道真の撰、小野道風(小野篁の孫)の書と伝えられ、917年(延喜17年)の作であることが分かっています。
京都の神護寺、宇治の平等院と共に、「平安三絶の鐘」と称されているそうな。そんなすごい鐘がいきなり目の前に現れて、ああびっくりしたー!(笑)
↑榮山寺の紹介。
藤原鎌足の孫、藤原不比等の長男である藤原武智麻呂によって、719年(養老3年)に創建されたという古刹です。藤原南家の菩提寺として鎌倉時代になるまで栄えました。
↑私が訪れたのは10月末、まだちょっと寂しい雰囲気でしたが、今は紅葉が進んでより綺麗な景観になっていることと思います。
↑重要文化財指定の、七重石塔婆。奈良時代の建立で、高さは360㎝です。
↑七重石塔婆の近くにある塔之堂(大日堂)。大日如来を祀っています。こちらも重要文化財。
↑本堂が見えてきました。手前の石碑に、「史蹟 榮山寺 行宮阯」と書かれています。これは、南北朝時代に南朝の後村上・長慶・後亀山天皇の行在所が置かれていたことによる呼び名です。
↑本堂。1553年(天文22年)の再建と伝わります。
この中に御本尊の薬師如来坐像、木造十二神将立像が祀られていて、いずれも重要文化財。普段は秘仏ですが、特別拝観の期間は御開帳されています。
…しかし、御開帳とは言っても、お堂の中に入って近くで見られるのではなく、正面扉からガラス越しに、遠目に拝めるだけでした😅せっかくならガラス越しではなくお目にかかりたかったなぁ…💧
ちなみに、本堂前に建つ小さな石灯篭も、重要文化財。1284年(弘安7年)のもので、高さは243㎝です。
本堂の裏手に回ると、小さな資料館があります。そちらは自由に入ることができます。
↑本堂からさらに、奥に進みます。
なかなか広い境内。かつてはもっと、賑わっていたのかもしれませんね。
本堂からさらに奥に進むと、もう一つの国宝、八角円堂があります。
↑八角円堂前の石碑。
↑こちらが国宝・八角円堂です!
↑もう少し近くで。
↑横から。
天平宝字4年から8年(760年-764年)の建立とされています。
藤原武智麻呂の菩提を弔うために子の仲麻呂が建立したと伝えられる本瓦葺の八角形の建物です。
平城京および斑鳩以外の地区にある奈良時代建築としてとても貴重なものであり、建立年次がほぼ特定できる点でも貴重な建築であります。(榮山寺HP「八角円堂 - eisanji.com」より)
天平の時代からここまで残っているなんて、すごい…。決して大きくはなく、小ぢんまりとした可愛らしいお堂なのですが、その歴史を刻み続けてきた美しい佇まいに見とれました。
そして、特別拝観ということで、八角円堂の内部に入れちゃいます。これがまた、すごく良かった!
内部には阿弥陀如来像などの仏像が祀られており、至近距離で拝むことができます。
そして、八角円堂の内陣装飾画は重要文化財。内部の壁や柱や天井に、鳥や飛天、菩薩などの装飾画が、貴重な奈良時代の壁画として残っています。
まあ、さすがにこれだけ時が経っているので、かなり剥がれ落ちてはいます😅が、目を凝らして壁や柱に描かれた絵を探すのも楽しかったですよ(笑)。
代表的なものが、こちら↓。
↑左のポストカードは、受付でいただいたもの。このポストカードの装飾画は、なんと実物大なんですね~。柱の裏側の上の方に、この小ささで、しかもこれだけ剥がれ落ちたこちらの音声菩薩画を探すのは難しかったです(笑)。
ラッキーなことに、私が拝観した時は、他に参拝客がいなくて八角円堂内を貸し切り状態!一人、柱を首が痛くなるほど見上げ、目を凝らしながらじーーーっと、この音声菩薩さんを探しておりました(笑)。すっごく分かりにくいのだけど、確かに柱に絵が描かれたのを認識できた時は、かなりの満足感でしたよ~(笑)。
多分、見つけられずにギブアップして帰ってしまう人も多いのでは😅
この音声菩薩画以外にも、いくつか絵を見つけることができました。
ちなみに、写真右の八角円堂スタンプは、御朱印をいただいた際の当て紙としてくださったものです。
↑「杉崎貞蔵」さん、どちら様なのでしょう…。よく分かりませんでした😅
↑八角円堂の裏には、御霊神社。井上内親王を祀っているそうです。
↑ここから先は行けません。ここが拝殿になるのかな?山の向こうに続く神社って、すごく神秘的です。
充実の拝観を終え、受付に戻り、預けていた御朱印帳を受け取りました。
↑2種類記帳していただきました。右が御本尊の薬師如来。左は十二神将のうちの招杜羅大将です。今年の干支の丑神さん!十二神将の御朱印は、八角の特別な紙でいただくこともできます。
そして、絶対欲しかったのがこちらの特別御朱印!
↑(帰宅後に撮った写真なので、自宅の壁です😂)
この、黄金の見開き切り絵御朱印!すごく綺麗です★八角堂と、八角堂の天井に描かれていた彩色絵画がモチーフになっています。うーん、美しい。中央の梵字印もまた良いです。
切り絵の御朱印はいただいたことがありますが、見開きの切り絵御朱印は初めて。これ、まさか折っていつもの御朱印帳に貼るわけにはいかないですよね。折り目付けるのはもったいない。
これは、見開き御朱印帳を調達せねばいけませんね!インスタでよく、他の寺社さんで見開き切り絵御朱印を授与されているのを見かけるのですが、皆さんどうやって保管しているのでしょう。見開き用の御朱印ホルダーもあるみたい。
※榮山寺の御朱印は特別拝観期間のみ授与されているそうです。最新情報・詳細はHPなどでご確認ください。
自転車での帰り道。
↑吉野川。
天気も良く、山と川ののどかな自然の風景がとても素敵でした。
榮山寺