元・ふわふわ北京日和

北京住み→日本に本帰国。現在は中国に関係あったりなかったりの気ままなブログ。

【奈良】後醍醐天皇御陵がある、吉野の如意輪寺。南朝ゆかりの趣あるお寺(吉野町・御朱印)

奈良・吉野へドライブ🚙訪れたのは、今年(2022年)2月です。6月に吉野神宮吉水神社に行ったのよりも前の話なのですが、時系列が思い切り前後してすみません😅

この時の目的地は、如意輪寺!こちらも吉水神社同様、後醍醐天皇ゆかりの場所です。

吉野山の中では中千本エリア。2月に行ったからか、観光客もまばら、というかほとんどいませんでした。そのおかげで逆にゆっくり見られましたけどね。

 

わりと広めの駐車場から行くと、裏山門から入ることになります。

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↑こちらが裏山門。

 

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↑観光地の吉野も、2月は人がほとんどいなくて、静かな山の中を歩きました。少し歩いて、境内の中へ。

 

如意輪寺は、吉野の他の神社やお寺と同様に、南朝と深い関わりを持つお寺です。平安時代の延喜年間(901~923年)、日蔵上人という僧により創建されました。元々真言宗でしたが、その後浄土宗に改宗し現在に至ります。

そして、境内にはあの後醍醐天皇のお墓があります!

元弘3年(1333)鎌倉幕府を倒して建武の新政を成し遂げられた後醍醐天皇は、足利尊氏との争いにより、京都より吉野山行幸され如意輪寺を勅願寺と定められました。

約4年間、吉野山にお過ごしになられましたが、延元4年(1339)の新暦9月27日に次の天皇後村上天皇皇位を譲り御歳52歳で崩御されました。

(如意輪寺パンフレットより)

 

まずは本堂に参拝します。

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↑本堂。御本尊は如意輪観世音菩薩です。楠木正成の長男・楠木正行が、四条畷の戦いへ出陣する前に、鏃(やじり)で本堂の扉に辞世の歌を刻んだそうです。その扉は今も残っていて、宝物殿で見ることができました。

 

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↑難切(なんきり)不動尊

 

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後醍醐天皇腰掛け石👀と、楠木正行手植えの木斛。ん、木斛?読めない…。「モッコク」と読むのですねぇ。

 

この先の宝物殿や多宝塔のあるエリアに入るには、拝観料500円が必要です。

その前に、どうしても訪れておきたい、後醍醐天皇御陵へ。

 

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↑この階段を上った先にあります。

 

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後醍醐天皇御陵です。ここに眠っているのかぁ…。歴史上の有名すぎる人物がここに眠っているなんて、なんだか不思議な感覚を覚えます。聖徳太子御廟(叡福寺)に行った時も、鑑真御廟(唐招提寺)に行った時もそうでした。

延元4年(1339)8月16日に、右の御手に剣を、左の御手に経巻を握り、尊氏がいる京都の方(吉野より京都は北に当たる)をにらみつけたまま崩御されます。そのときの綸言に、
"唯生々世々の妄念となるべきは、朝敵をことごとく滅して、四海泰平ならしめんと思ふばかりなり。(中略)これを思う故に玉骨はたとえ南山の苔に埋ずむる共魂魄は常に北闕の天を望まんと思ふ"
と残し、如意輪寺の御堂のうしろの林の奥に円丘を高くして葬られました。後醍醐天皇陵は「塔尾陵」又は「延元陵」と呼ばれ、天皇陵のなかで唯一の「北面の御陵」(歴代天皇の陵はすべて南向きに葬り奉るのを通規とする)となっています。

(「如意輪寺について|如意輪寺」より)

帰りたいといくら望んでも帰ることは叶わなかった、京都の地。その方向を見て亡くなった…のですね。

歴史に思いを馳せ、後醍醐天皇御陵を後にしました。

 

本堂前に戻り、受付で拝観料をお支払いして、有料エリアを拝観しました。ここもすごく良かった!

そうそう、この日は愛犬ぽー🐶も一緒に行きました。受付で「犬大丈夫ですか?」と聞いたところ、快く許可していただけました(*^^*)

 

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後醍醐天皇御陵殿。後醍醐天皇自作の木像が安置されています。こちらは特別拝観の期間のみ内部を見ることができます。この日は非公開でした。

 

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↑ひっそりと、高松宮殿下お手植えの梓の木が。

 

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↑可愛らしいお地蔵さんにほっこり癒されました(*^^*)

 

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↑権現堂。

 

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二河白道を表したエリア。二河白道(にがびゃくどう)とは、浄土教極楽往生を願う信心をたとえたものだそうです。白い線で隔てられているのは、白い石の方が水の河、赤い石が火の河を表しているのでしょう。

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楠公父子の石像。そう、楠木正成と正行親子の別れの場面(太平記)です!

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上の方に多宝塔が見えたので、近くまで登りました。

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↑多宝塔。塔内には阿弥陀如来が祀られています。

 

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↑桜の時期は、とても綺麗でしょうね🌸この時は2月なので、ただ木の枝がたくさんあるだけでしたけれど(笑)。

 

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↑多宝塔から見る眺め。ああ、桜の季節だったら…(笑)。

 

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↑最後はここ、宝物館です。内部は撮影していません。

ここ、見てよかった!上で述べた、楠木正成が辞世の歌を刻んだ本堂の扉が展示されていました。

他にも、後醍醐天皇ゆかりの品、貴重な仏像や曼荼羅など数十点を、間近で鑑賞することができます。

 

受付で御朱印をいただきました。御朱印の種類は複数あり、今回は2種類拝受しました。

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↑右が一番代表的な、御本尊「如意輪観音」の御朱印。左が、あら可愛い♡猫不動尊御朱印です🐱猫不動尊御朱印は、毎月色が変わるんですって(=・ω・=)

不動尊の写真は撮っていませんでした。そういえば、可愛い「猫おみくじ」もありましたよ🐱

 

そういえば、帰り際にちょうど庫裡からお寺のご家族(かな?)と、大きなワンちゃんが出てきました。ワンちゃんはすごく人懐こくて可愛かったです。ウチのぽー🐶は、大きなワンちゃんにビビっていましたが😅

お寺にワンちゃんがいるから、ワンコ連れにも優しい場所だったのですね。

また桜の季節に来てみたいなぁ。

 

 

如意輪寺

住所:奈良県吉野郡吉野町吉野山1024

nyoirinji.com

 

★吉野の神社・お寺訪問記録★

金峯山寺

minghuabj.hatenablog.com

吉野神宮

minghuabj.hatenablog.com

●吉水神社

minghuabj.hatenablog.com