ジョージ・クルーニー×ジュリア・ロバーツ主演映画『マネーモンスター』
映画鑑賞記録。2016年の『マネーモンスター』です。ジョディ・フォスター監督、ジョージ・クルーニー×ジュリア・ロバーツ主演という豪華キャスト作品です。
緊迫したサスペンスかと思って観たら、ハラハラしながらもどちらかというとお気楽娯楽映画で終わったような印象です。それほどシリアスに気負わずに観られました。
※画像をクリックするとAmazonページに飛びます
『マネーモンスター』(2016年米)
原題:Money Monster
監督:ジョディ・フォスター
出演:ジョージ・クルーニー、ジュリア・ロバーツほか
Amazon.co.jp: マネーモンスター (字幕版)を観る | Prime Video
*****
人気の財テク番組「マネーモンスター」の司会を務めるリー(ジョージ・クルーニー)。ある日、生放送中に配送業者に扮した男がスタジオに侵入し、リーを人質に脅迫する事件が発生する。その男カイル(ジャック・オコンネル)は「マネーモンスター」の視聴者で、番組で薦めていたアイビス社の株を買ったが、株が急落し全財産を失っていた。
生放送でリーの運命を全世界の視聴者が見守る中、番組ディレクターのパティ(ジュリア・ロバーツ)はリーを救うべく動き出す。
*****
テンポ良く、目が離せず面白く鑑賞しあっという間に時間が過ぎました。事件と板食いがリアルに進行するという演出が新鮮で、ドキドキ感や疾走感もたっぷり。
ただ、ジョージ・クルーニーとジュリア・ロバーツという大物スターを主役に抜擢したわりには、なんだか不完全燃焼かな、という気も正直否めないかな、と。私は昔からジュリア・ロバーツが大好きなのですが、ジュリアの役もジョージ・クルーニーの役も、別に二人じゃなくてもよかったんじゃ…と思ってしまいました。
…と思ったのだけれど、監督であるジョディ・フォスターのインタビュー↓を読むと、主役がその2人でなければならなかったのだなぁと腑に落ちるところはあります。
とはいえ、映画から考えさせられることも少なくないし、皮肉や風刺が効いているところはさすがだなぁと感じました。
ジョージ・クルーニー演じるリーは、人気者だけれども決して好感度が高いわけではなさそうです(笑)。調子に乗って都合の良いことばかり言うような、専門家というよりはタレントのような存在。番組を盛り上げるためにダサい衣装で楽しそうにダンスまで披露する。
そんなリーが人質にとられても、テレビの前の視聴者はあまり心配しているようには見えず、それどころか娯楽番組を観ているかのように他人事。しかし、メディアを鵜呑みにして消費する私たちは、実は誰でもカイルのような状況に陥るかもしれない。一部の大企業の手のひらの上で転がされ、ある日奈落の底に突き落とされるかもしれないのに。「マネーモンスター」の視聴者の描き方は、そんな一般大衆への風刺というか、気づきを提示しているようにも見えました。
99分と尺も短めなので、ササッとそこそこ面白い物が観たいという時にはぴったりかも。