元・ふわふわ北京日和

北京住み→日本に本帰国。現在は中国に関係あったりなかったりの気ままなブログ。

中級止まりの壁を乗り越えたい人にお薦めのリスニング本『耳が喜ぶ中国語』

中国語を学習するにあたり、これまでさまざまな参考書を買いました。

使って比べてみると分かりますが、自分に合う参考書と合わない参考書があります。

それでも、初級の間は地道に教科書と参考書を順番に読み込み、基本をどうにか叩き込んできました。

 

それから基本は身に着いたものの、“中級の壁”をなかなか越えられずにいました。

中国で働いていましたが、中国人が話すことが、一部は分かるけれど全部は分からない。中途半端な状況が打破できずにモヤモヤしていた時期がありました。

そんな時、一時帰国の際に見つけたリスニングトレーニングの本をやってみたらとても良くて。リスニングに特化して鍛えるには非常に良い教材だと思います。それがこちら。

  

※以下、画像をクリックするとAmazonページに飛びます 

『耳が喜ぶ中国語 リスニング体得トレーニング』斉霞著 三修社

私がこれを購入したのはもう何年も前で、2010年の発行です。ちょっと古いよなぁと思っていたら、なんと2018年に改訂版が出ていました!

 

『改訂版 耳が喜ぶ中国語 リスニング体得トレーニング』斉霞著 三修社

↑こちらが改訂版。

Amazonで目次を見てみたところ、一部時事的な話題が刷新されているようで、全体の構成は変わっていないので、改定前と同じように使えそうです。

 

使われている単語も易しくはないので、中級学習者向けでしょうか。なので、逆に言えば中級を卒業した人には易しく、物足りなさを感じると思うので薦めません。

STEP1、2、3の3段階構成で、それぞれにたくさんの文章が収録されています。

STEP1は短く優しいと感じるかもしれませんが、STEP2、3と進むごとに文章は長く、難しくなっていきます。特にSTEP3では成語も多用されています。STEP3の文章が聞き取れれば、私の体感だとHSK5級のリスニングは余裕だと感じました。

 

この本とCDの使い方は、下記の通り。

1.まず、1トラック分の音声を聞きます。

2.書籍で中国語を確認します。

3.分からない部分は、日本語を確認します。

4.聴き取れない部分がなくなるまで、音声を繰り返し聞きます。

これに、私は4の後に「音読する」を加えて、声に出して読む練習をしていました。つまり、

1.音声を聞く

2.中国語を確認する

3.日本語を確認する

4.聴き取れない部分がなくなるまで音声を繰り返し聞く

5.音読する

を1セットとして、一冊分全スクリプトを練習しました。

リスニングのトレーニングになるのはもちろん、初出の単語を覚え、話す練習にもなる。とても効果的で、私には合っていたように思います。

 

さて、中国語の学習という面以外の、この本のもう一つのお気に入りポイント。

それは、掲載されている文章が良質で面白い、という点です。

中国の社会や文化を紹介したり、時事やトレンドを扱ったりしていて、中国を知るという側面からも興味深く一つ一つのスクリプトを消化していました。

たとえばこの、「中日汉字意思的差别」とか。

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STEP2の「上楼,男士先行」も良いですね。

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せっかく中国語を聞くならば、良い文章が題材だとさらに学習が楽しくなる気がします。 

そういう意味でも、この本が気に入っています。

 

特に独学で勉強する中級学習者には、良い教材になるのではないかと思います。

そしてこのシリーズ、スピーキングを鍛える『口が覚える中国語』もあるのですね!さらに韓国語とスペイン語もあります。これらも試してみようかな。