【大阪】道頓堀ぶらり~上方浮世絵館で江戸時代の大阪文化に触れる
なんば・道頓堀周辺をぶらぶら。
もちろんまだまだ、以前のような外国人観光客であふれかえる状態ではないけれど、徐々に人出が戻ってきたなぁなんて思いながら、御朱印さんぽで法善寺へ向かっていました。
すると、法善寺の目の前に、気になる建物と看板を発見。
↑不思議な白猫ちゃんには、浮世絵風の人物画が。そして、「上方浮世絵館」とあります。
これも御朱印がきっかけではあるのですが、寺社仏閣について知り、日本の伝統や歴史についてもっと学ばなければ!と思う気持ちが自分の中で大きくなっている最近。知っているようで実はきちんと知らない浮世絵を、ちょいと見てみるか!と、ふらふら惹かれるように入ってみたのでした。
↑入口。こちらで入場料(大人500円)を支払い、入ります。気さくな館長さんが対応してくださいました。
反対側の入口はミュージアムショップになっていて、ショップのみであれば入場料なしで入れます。
上方浮世絵館は、2001年に開館した施設美術館。
浮世絵というと、「東海道五十三次」や「富嶽三十六景」などのイメージがとても強いのですが、上方浮世絵はあまり聞いたことがありません。どういうものかというと、
上方浮世絵は、江戸時代後半から明治時代初期まで、おもに大坂で作られていた浮世絵版画で、美人画や風景画は少なく道頓堀の歌舞伎芝居を描いた役者絵がほとんどです。
喜多川歌麿や葛飾北斎らが活躍する直前の1791年、上方(京都・大阪)でも作られるようになった浮世絵版画が、上方浮世絵とのことです。江戸時代、この道頓堀エリアには芝居小屋が立ち並んでいました。人気の役者さんを見ようと大衆が熱狂していた様子が目に浮かぶようです。
ミュージアムは1階が受付&ショップ、2・3階が展示フロア、4階が体験スペースとなっています。
全体的にこぢんまりとした空間ですが、展示は充実していて、なんだか江戸時代気分に浸れました(笑)。
館内は、フラッシュNGを守れば撮影可なのも嬉しいです。
↑このような、たくさんの役者絵が並んでいました。髪の毛や着物、刀など、細部まで丁寧に表現されているのが分かります。
そして思ったのが、サイズが意外と小さい作品が多いんだなぁということ。公式HPによると、
天保の改革(1843〜47年)で中断された後に作成された浮世絵がそれまでの大判(B4サイズ)ではなく半分の中判(B5サイズ)になったことです。場合によっては金・銀・銅粉までも使い、小さくなった画面に緊張感を凝集することで、浮世絵に新たな命が吹き込まれたようにさえ思われます。
なるほど~。
展示は、時期によって企画展が行われており、現在は「光沢の美」が開催中です(11月15日まで)。
↑こちらは壁のアート( ´艸`)
たくさんの浮世絵を眺めているのは意外に面白く、見入ってしまいました。
4階の体験スペースは、小さな和室になっています。
浮世絵に使う道具なども展示されています。
↑ひー、鮫の皮も使われていたなんて!
ここでは、事前予約で浮世絵摺り体験もできるそうです。コロナ前は海外からのお客さんで賑わっていただろうに、私が訪れた時は週末にもかかわらず他にお客さんはおらず、貸し切り状態でした。ゆっくり静かに鑑賞できたのはいいけれど、なんだか寂しいな…。
日本文化を好きでいてくれる国内外の人がまたたくさん訪れる日が、早く戻ってくることを願います(:_;)
こぢんまりとした場所ながら、浮世絵愛にあふれた、あたたかな空間でした。
上方浮世絵館
休館日:毎週月曜日(祝日の場合は翌日)