訪れた場所を記録する地図塗りつぶしアプリ
旅行などで訪れた場所を記録しておくのが好きです。ブログに旅レポを書くのも好き、行ったところをマークする達成感も好き。
以前、Facebook内にTripadviserのアプリがあって、それは国内外の訪れた場所を細かにピン止めでき、とても気に入っていたのですが、いつの間にかサービス終了してしまいました(泣)。
それの代わりとなるアプリやサービスを探しているのですが、なかなか見つかりません。
自分の中でそのFB内Tripadviserアプリには及ばないけれど、行った所を塗りつぶしていくアプリを見つけて遊んでいます。いくつかやってみました。
【日本】経県値
日本地図で行った都道府県を塗りつぶしていくアプリ。居住、宿泊、訪問、接地、通過を選ぶことができ、それぞれ得点が加算され、“経県値”をあげていくというものです。
私はご覧の通り。北陸と四国が弱いなぁ。沖縄もまだ行ったことないです。高知、宮崎、鹿児島は幼い頃に両親が連れて行ってくれたらしいのですが、物心つく前で全く記憶にないので塗りつぶしませんでした。記憶にないと「行った!」と言いにくいし(笑)。
これはぜひとも全都道府県制覇したいな🗾
【世界&アメリカ】been
単に行った国をチェックしていくだけの、非常にシンプルなアプリです。3Dの地球儀表示もできます。アプリ画面では、今自分は世界の何パーセントを訪れたのかが表示されますが、私のこの↑記録でわずか6%。アフリカと南米は未踏の地です。
塗りつぶしたのは、日本、中国(大陸)、台湾、香港、マカオ、韓国、シンガポール、カンボジア、タイ、ベトナム、マレーシア、ミャンマー、オランダ、ベルギー、アメリカ、オーストラリア。
世界は広い。知らない国、場所がまだまだたくさんあります。日本というちっぽけな島国に留まっているだけではもったいない!もっといろんな場所を訪れて違う文化と社会を見たい、触れたい。
beenにはアメリカ地図もあります。
↑アメリカで訪れたことがあるのは、シアトル(ワシントン州)とハワイだけなのでほとんど真っ白(笑)。
beenと同じように、世界地図を塗りつぶすVisitedというアプリも使ってみました。Visitedの方がリスト表示できたり、そこで何をしたかというアクティビティもチェックできたり、「行きたいところ」も塗りつぶせたりと多機能です。が、逆に見づらいなぁと感じてしまったので、アンインストールしました。個人の好みだと思いますが、私は徹底的にシンプルなbeenの方が気に入りました。
【中国】探途足跡 (探途足迹)
微信(WeChat)のミニプログラムです。昨年だったかとても流行っていたような。
中国の行った都市にチェックを入れると、その省が塗りつぶされ、都市にピン止めされます。私が訪れたのは、16省26都市。こう見ると、全く行けていないですね~。成都も重慶も大連も行ったことないし、もっと憧れのチベットやウイグル自治区、雲南省など西側は完全なる未踏の地。中国滞在中に、もっといろいろ国内旅行に行っておけばよかったな。
なお、これは中国のサービスなので、台湾も中国扱いになっています。もちろん、香港、マカオも。中国では中国政府の見解と異なる表現をすることはNGです。なのでここでも、台湾が含まれています。
世界地図バージョンもありやってみましたが、見づらく感じました。
なお、マイナス点としては、一度閉じて再度更新しようとプログラムを開いても、前回の記録が残っていないことです。毎回ゼロからやらなければならないのが不便。
アプリは以上。そして、私が欲しいのは、世界遺産の訪問記録を地図上でピン止めできるサービスです。ありそうですが、なかなか見つけられません。
「世界遺産プラス」というサイトが一番近いかなと思って遊んでみたのですが、これ、行った所をチェックするためには必ずコメントを入力しなければならないのです。これが非常~に面倒くさい!同じように思っている人も多いのか、適当なコメントが並んでいます(笑)。一応これはSNS的な使い方を想定されているようなので仕方ないですが…。ということで、もう使っていません。
この手のアプリを紹介する記事をいくつか読みましたが、使いたい!と思えるものにはなかなか出会えないですね(^-^;
おすすめのアプリがあればぜひ教えてください!
韓国映画『女は冷たい噓をつく』~中国映画『找到你』との見比べは甲乙つけがたい
映画鑑賞記録。2016年の韓国映画『女は冷たい噓をつく』をAmazonプライムで観ました。
シングルマザーが子どもをベビーシッターに誘拐される話。って、Amazonのあらすじを読んで気付きました。あれ?この筋書き、聞いたことがある。…あ!中国映画『找到你』と同じでは??この韓国版がオリジナルで中国でリメイクされたのかな?なんて思いながらワクワク鑑賞。
※画像をクリックするとAmazonページに飛びます
『女は冷たい噓をつく』(2016年韓国)
原題:미씽:사라진 여자 / Missing
監督:イ・オニ
出演:オム・ジウォン、コン・ヒョジンほか
Amazon.co.jp: 女は冷たい嘘をつく(字幕版)を観る | Prime Video
邦題がズレすぎていて本当嫌(笑)。原題はMissing、ですよ。この映画に出てくる女は「冷たい」嘘をついたわけではないし。全く内容と違うような気がします。
*****
朝から深夜まで仕事漬けのシングルマザー、ジソン(オム・ジウォン)は、医者である元夫と、1歳の娘ダウンの親権を争っている。仕事で娘の面倒が見られないジソンは、子守を中国人の若いベビーシッター、ハンメ(コン・ヒョジン)に任せていた。
ある日ジソンが帰宅すると、ハンメとダウンが跡形もなく消えているのに気づく。娘の無事を祈り必死で2人を探すジソン。ハンメの足取りを追ううちに、ハンメの驚愕の正体が次々と明らかになっていく。
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ストーリーは分かっていましたが、こちらはこちらで面白かったです。目が離せない、よくできたサスペンスだと思いました。
『找到你』もそうだったけれど、この韓国版も2人の女優さんの演技が素晴らしいです。
『找到你』とストーリーの大筋は同じですが、違うところも結構ありました。
例えば、シングルマザーの職業が、『找到你』は弁護士、こちらはメディア系。
ベビーシッターが、『找到你』は中国の田舎出身、こちらは韓国人男性に嫁いで韓国に移住してきた中国人。
ラストも、ちょっと違います。
それぞれを見比べるのも面白いですね。
中国映画『找到你』についてはこちら↓。私は『找到你』の2人の女優さんが好きなので、どちらかというと『找到你』の方が好きかな。でも、『女は冷たい噓をつく』も良かった。甲乙つけがたいです。
さて、『找到你』が後に制作されたようなので、リメイクしたのかな、と思って『找到你』の百度百科に改めて目を通してみたところ、韓国映画のリメイクという記述はどこにもないのです。なんだか不自然だな、なんでだろう。まさか勝手にパクったんじゃないよね…大女優揃えてるのにそれはヤダー!なんて思ってしまいました。
で、気になって調べてみたら、こんな記事を発見↓。
この記事から抜粋。
《找到你》改编编剧秦海燕表示,“两部电影属于一本两拍,并不是翻拍,更不是抄袭韩国的版本,《找到你》拥有剧本的版权。翻拍就是把别人拍过的作品拿过来,依葫芦画瓢,相同题材相同故事内容再次拍摄;而一本两拍指的是从剧本阶段开始进行改编,分别拍摄两个国家的不同版本。一本两拍属于电影产业全球化催生的产物,它最大的意义在于不同国家的版本服务各自国家的观众,不会出现水土不服的问题。”
私の適当な訳でかいつまんで解釈すると、
「『找到你』脚本家の秦海燕氏によると、「これらの2本の映画は「一本両拍」のものであり、リメイクではなく、ましてや韓国版のコピー(パクリ)では決してない。『找到你』は脚本の版権を持っている。」とのこと。
秦氏の言葉を借りると、翻拍(リメイク)は、誰かがすでに撮った作品を用いて、同じ題材で同じストーリーで撮り直すこと。
一方、「一本両拍」は、シナリオの段階から改編を行い、2つの国で異なる版本を撮る。この方法は映画産業のグローバル化が生み出した産物であり、その最大の意義は異なる国の版本を各国の観衆に提供し、その土地になじまないという問題は発生しないということだ(→各国に合った内容に作り上げることができる、と解釈しました)。
そうかそうか、パクリじゃなくて良かったです(笑)。
なるほど~。「一本両拍」という言葉を初めて知りました。日本語だと何と言うのでしょう?中国語の字面を見ると意味は感覚的に分かるのですが、適切な日本語が分からないです。
「一本両拍」は2カ国でのことを指しますが、記事を読んでいると「一本多拍」の例も挙げられています。複数の国でそれぞれの作品を作るということですね。
ということで、シナリオの段階から、韓国と中国それぞれに合った脚本を完成させ撮影した映画が『女は冷たい噓をつく』と『找到你』ということなのですね。自分の中ですっきりしました(笑)。
重厚感のある韓国映画は大好きです。最近あまり観ていなかったけれど、韓国語の勉強にもなるしまた観ていこう。
中国語初級~中級学習者に薦めたいYouTubeチャンネル「カエルライフ」
私が中国語初心者だった頃に、とても気に入って視聴していたYouTubeチャンネルがあります。それが「カエルライフ」。もう何年も前から動画をアップしているので知っている人も多いのではないでしょうか。
私が中国に来たばかり、最初上海で働いていた頃。中国語は初心者でほとんど話せませんでした。
カエルライフを知ったきっかけは偶然YouTubeで見つけたこと。視聴してみたら、分かりやすい構成と聞きやすい音声がとても気に入りました。仕事のない休日、ノートPCを家の近くのコスタコーヒー(カフェ)に持ち込んで、Wi-FiとVPNをつないで、YouTubeでカエルライフの動画を見ながらノートに書き写したりして中国語を勉強するのが習慣になっていました。余談ですが、当時上海で1年間住んでいた家ではネット回線がなく、費用をケチってWi-Fiも契約していなかったのです…。なのでネットを使うためにカフェにこもっていました。な、懐かしいあの頃…。2012〜2013年の話です😌
カエルライフは有料コンテンツもあります。YouTubeのサンプル動画は無料で見られます。
動画は特に、中国語を始めたばかりの初心者から、中級程度のレベルの人に合っていると思います。
有料教材は使ったことがないため、レビューはできません。中国語初心者の時に日本にいたら、DVDや書籍を買いたかったなぁ。
Amazonでも購入できますね。
試しに、無料で視聴できる動画をぜひYouTubeで観てみてください🐸
www.youtube.com
私がカエルライフを気に入っている点は、ざっくりと下記の通り。
・画面がシンプルですっきりしており、分かりやすい
サムネイルを見てもらうと一目瞭然ですが、 背景色に大きめの文字でとてもシンプル。余計な装飾はないし、見やすいです。ここで人物が出てくると、その人の顔や仕草などがどうしても目について気になってしまうのですが、そんな人は出てこないので、邪魔するものはありません(笑)。純粋に目の前の中国語に集中できます。
・声が聴きやすい
綺麗な発音で聴きとりやすいです。読むスピードはややゆっくりめなので、慣れれば1.5倍速くらいに設定すると、ちょうどネイティブの中国語のスピードに近くなると思います。
・テーマ別にシンプルな構成で分かりやすい
動画の尺は2分前後から15分前後のもの、さまざまですが、どれもそれほど長くないので、スキマ時間にサクッと観られます。補語など日本語の感覚で掴みにくいテーマも、すっきりと視覚的に分かりやすく説明してくれます。
・カエルが可愛い
これは私の好みです(笑)。キャラクターのカエルが何とも可愛くて気に入っています🐸
レベルは初級から中級くらいまでですが、改めて見直してみると、意外と知らなかったこともありました。
こちら↓の「動詞+目的語」フレーズ300本。大半は易しい単語ですが、中には盲点だったものがいくつかありました。私は、「ブランコをこぐ」「子どもをあやす」「びんたを張る」などが分かりませんでした(^-^;
最近はあまり更新されていないようなので少し寂しいです。また更新されたら嬉しいな。まあ、有料で使ってくれ、ということなのでしょうけどね…(^-^; お金払っていないのに偉そうなこと書いてすみません。純粋に、YouTubeチャンネルのファンということで紹介させていただきました。
Webサイトもあります。
無料のYouTubeチャンネルを一通り観るだけでも勉強になります。気になった方はぜひのぞいてみてください🐸
※私はカエルライフのYouTubeチャンネルの一ファンというだけで、カエルライフとは何の関係もなく、回し者でもありませんので誤解なきようよろしくお願いします(笑)。
【和歌山】青い海と美しい庭園のコラボレーション。雑賀崎の番所庭園は穴場な絶景スポットだった
和歌山市の西端、和歌の浦の海に突き出た雑賀崎(さいかざき)へドライブ。番所庭園(ばんどこていえん)という所に連れて行ってもらいました。
全く聞いたことがなかったけれど、どんな所だろう?
和歌山市街を海の方へと進みます。細い道を上って、たどり着いた先には。
↑駐車場に到着。お、おおっ??
なんだか予想以上にすごそうな場所です。
入園料は大人600円、子ども300円。駐車料金は500円。ちょっと高いです(^-^;
愛犬ぽーも一緒で、特にペットに関する記載などは見当たらず、聞いてみたら一緒に入って良いと許可してもらえました。ありがたいです。
さて、この番所庭園。
どんな所か全く知らなかったのですが、実は歴史ある場所でした。江戸時代この地は、紀州藩の黒船見張り番所だったそうです。
また、さらに昔には、聖武天皇が和歌の浦に行幸した歳に藤原卿が詠んだ歌が知られており、万葉のゆかりの地にもなっています。
早速庭園に足を踏み入れます。
↑こんなスマホスタンドが数カ所ありました。
この庭園、予想以上に広く、よく整備されていて綺麗。私たちが行った時も、庭師さんが木の手入れをしていました。そしてなんといっても海を望む景色が素晴らしいです。
天気にも恵まれ、水平線も遠くまでよく見渡せました。晴れた日は最高ですね。
↑北側には工場群が見えます。
↑海と庭園の珍しいコラボレーション。とっても日本っぽいです。
祝日に行きましたがお客さんはわずかで、時間帯によっては貸し切り状態(笑)。海風を感じながらぽーの散歩もさせてもらって気持ち良い!
↑歌が刻まれた石碑。
↑ちょっとぽー君が入っています( ´艸`)
↑覗き込んでみたけれど、明日は見えませんでした(笑)。かわりに、綺麗な水平線が見えましたよ。
向こう側には淡路島や四国(徳島)まで見えます。
↑ここ、釣りもできるんです。こんな断崖絶壁の下では、磯釣りを楽しむ人がちらほら。庭園を散策している人より、釣りをしている人が多いくらいでした。チヌが釣れるそうです。
↑もう一度、灯台の方を。
↑松も入れて。
↑恋人岬ですと。
↑さらに、バーベキューサイトまであります!こんな絶景でバーベキューができるなんて(予約制)。良いじゃないですか~。夏は混むのかな?
↑全然カメラ目線をくれないぽー君🐶
どこを切り取っても絵になります。海と庭園のコラボレーション、綺麗だなぁ。
ちなみに、大芝生をメイン会場として結婚式や披露宴、その他イベントも開催できるそうです。
↑海風に吹かれるぽー君。
↑水戸黄門や科捜研の女など、テレビドラマのロケ地としても使われています。
いやあ、全然知りませんでしたが、海と庭園が融合した美しい景色を存分に楽しめる良い所でした。とっても良かった!
人も少なかったし、実は穴場な観光地なのかもしれません。夏はもっとにぎわうのでしょうね。オフシーズンだからか分かりませんが、周辺の旅館などがかなり廃れているのが残念だなぁと思いました。おしゃれなカフェやお土産屋さんなどがあれば人気出そうなのにな、もったいないな…。
入園料が高いとも思いましたが、これだけ綺麗に整備されているのならまあ良しとしましょう(笑)。ぽーと散歩もできたし好印象です。
まだまだ知らない日本の景色、たくさんありますね。
番所庭園
ITに詳しくなくてもハマる。ドラマ『シリコンバレー』が最高!(現在シーズン5まで)
Amazonプライムで、HBO制作のドラマ『シリコンバレー』を観ました。日本では現在シーズン5まで観ることができます。
タイトル通り、アメリカのシリコンバレーが舞台。スタートアップ企業が奮闘するテックコメディです。これがめちゃくちゃ面白い!最高です。
次のシーズン6で終了が決定しています。日本での配信が待ちきれないと同時にちょっと寂しいな。
『シリコンバレー』シーズン1~5(2014~2019年米)
出演:トーマス・ミドルディッチ、T・J・ミラー、マーティン・スター、クメイル・ナンジアニ、ザック・ウッズほか
↑画像をクリックするとAmazonページに飛びます。Amazonプライムではシーズン1から5まで見放題配信中!DVDは、日本語版は未発売のようです。
革命的なデータ圧縮アルゴリズムを開発したエンジニアのリチャード・ヘンドリクス(トーマス・ミドルディッチ)。大手IT企業のフーリーで働いていたが、自分の技術を武器に起業することを決意し、仲間と「パイド・パイパー」社を立ち上げる。
しかし、経営経験のないリチャードのパイド・パイパーはビジネスの厳しさにさらされ、苦戦を強いられる。シリコンバレーの荒波にもまれながら、パイド・パイパー社とリチャード達の行く末をユーモアたっぷり、時にはシリアスに描くドラマ。
ITは少し以前の仕事でかじったことはあるけれど専門分野ではないし、起業もしたことない私。しかし、難解さはほとんど感じず、すごく楽しめました。というか、めっちゃくちゃ面白かった!1話30分でテンポもよく、サクサクと観られます。
実際どれだけシリコンバレーの現実に即しているかは分かりませんが、いろいろな評価記事を読むと、結構リアルに描写されているようです。
登場人物のキャラクター設定も、皆個性が際立っていて面白すぎます。主要5人メンバーを見ても、ひと癖ある人揃い。
リチャード(トーマス・ミドルディッチ)
パイド・パイパー社のCEO。音楽配信ツールの開発を行っていた時に、革新的なデータ圧縮アルゴリズムを開発。そこからパイド・パイパー社を起業する。気弱で上がり症、大事な場面でヘマをしたり何かやらかしてしまうこともしばしば。ストレスを感じるとよく吐く。しかし自分の意志は強く、頑固で言いたいことははっきりと主張する。
アーリック(T・J・ミラー)
起業家を支援するインキュベーター。リチャード達に家を提供している。傲慢で自信家、いつも態度が大きく、煙たがられることもしばしば。しかし時にはその大胆な行動力がプラスに働くこともあり。どういうわけか日本文化好きでもあり、餞別には着物をプレゼントするが相手には全く理解されない。シーズン4で降板し、シーズン5に登場しなかったのが残念でした。
ジャレッド(ザック・ウッズ)
元フーリー社の幹部。経営のド素人のリチャードを助ける、パイド・パイパーの事業運営担当。経理や財務、総務、人事などの面でリチャード達を支える。温厚で常に笑顔。一見、一番まともな人物に見えるが、実は相当な変わり者。壮絶な過去をときどきサラっと口にする。
見たことある俳優さんだなぁと思ったら、『グッド・ワイフ』でNSAで働きアリシアたちを盗聴していたあの彼だ!
ディネシュ(クメイル・ナンジアニ)
パキスタン移民、Javaのスペシャリスト。ギルフォイルを常にライバル視し、優位に立とうと必死。女性経験が少なく、彼女を作りたいがなかなかうまくいかない。優越感に浸りたいために見栄を張り結局損をする、自業自得なことをやらかしがち。
ギルフォイル(マーティン・スター)
カナダからの不法移民。抜群の腕を持つエンジニア。常に表情が変わらず、笑わない男。自らをサタニスト(悪魔崇拝者)と称する。いつもディネシュをからかっている。
脇を固める準レギュラー陣も曲者ばかりです。
フーリー社のCEOでリチャードを潰しにかかるギャビン・ベルソン。Amazonのジェフ・ベゾスをやたらと敵視しています(笑)。フーリー社は架空の会社ですが、グーグルがモデルという説がありますね。
リチャードの親友のビッグヘッド。小柄なのにビッグヘッドという愛称がなんだか(笑)。パイド・パイパー起業の際に、実力がないためメンバーに加われなかったが本人はそれを受け入れ、リチャードとは友情を続けます。しかし、実力がないのにひょんなところからフーリーで重宝されたり、なんと大学教授にまでなったり。実力がないので毎回上手く行かなくなるが、本人は気にしていない様子でもはや大物(笑)。いつもLサイズのコーラ(たぶん)を手にしているのがこれまた可愛い。
パイド・パイパーに投資をするラビーガ社のCEO、ピーター・グレゴリー。シーズン1収録後、ピーターを演じる俳優クリストファー・エヴァン・ヴェルチが死去してしまい、シーズン2ではピーターも突然亡くなったことになっています。
アーリックの家に居候する中国人ジアン・ヤン。彼の描写はアジア人蔑視だという声もありますが、ジアン・ヤンはかなりの傲岸不遜なクセモノキャラ。アーリックが嫌いで、しぶとくアーリックにたてつくシーンは笑えます。
などなど、個性豊かなキャラクターがドラマを何倍も面白くしてくれます。
シーズンごとに、タイムリーなテック系の話題を脚本に盛り込んでいることも注目です。ジャレッドが無人の自動運転車に乗るシーンは面白かったなぁ。シーズン5ではテスラの自動車が話題になったり、ビットコインやAIロボットが注目されたり。実在の企業やサービス名もセリフにふんだんに盛り込まれていて、思わず笑ってしまう場面がたくさんあります。IT関連の仕事をしている人にはより「わかるわかる」と頷いてしまうシーンも多いのではないでしょうか。
また、スタートアップもフーリーのような大企業も、どんなオフィスでどんな働き方をしているかや、どんな人種の社員が働いているかなど、現地で働くという点についても垣間見ることができて興味深いです。個人的には、中国系やインド系の社員がたくさん出てくるのに、日本人はほぼ出てこないことが、そのまま国別の勢いを表しているなと思いました。
シーズン5では、ヤオという中国企業の工場との契約がカギを握ったり、ジアン・ヤンがちょっとしたキーパーソンになったり。描写がアジア人差別的という声もあるようですが、どちらにしろシリコンバレーにおいても、中国の勢いが認められていることはひしひしと感じました。同時に、日本の存在感が全くと言っていいほどないのだな、ということも。
「日本スゴイ」とばかり思っている昭和な人達、このドラマを通して現実を知ってほしいくらいですよ(笑)。
さらに、このドラマの、忘れてはいけないお気に入りポイント。それは、オープニングCGです。この映像大好き。
約10秒の中に、世界の名だたるIT企業やサービスのロゴがたくさん出てきます。それも、シーズンごとに変わるので、いかにこの業界の移り変わりが早いのかを感じることもできます。
グーグルやアップル、アマゾン、インテル、ツイッター、YouTube、ヤフー、フェイスブック、ウーバー、Pinterest、Airbnb、HP、オラクル、リンクトイン、サムスンなどなど。シーズン2からはアリババも出てきたり、滴滴(Didi)など中国企業もちらほら。さらに、シーズン5ではテスラのトラックが何台も走り出したり、いつの間にか消えている企業もあったり。タイムリーな業界の勢力をうまいこと表現しているなぁ、しかもカッコいいし。と思って毎回観ていました。そして、ここに日本企業のロゴが一つも出てこない(少なくとも、私には見つけられませんでした)、それほど日本企業の存在感が薄いこともよく分かります。
YouTubeにシーズン5のオープニング映像がありました。
↑フェイスブックのロゴに注目です。一瞬、ロシア語に変わるんですよ。芸が細かい!
さらに、YouTubeには、キャスト5人がグーグルでトークイベントを行った時の様子がアップされていました。喋りたい放題で和気あいあい。
↑左から、ギルフォイル役のマーティン・スター、ジャレッド役のザック・ウッズ、モニカ役のアマンダ・クルー、ディネシュ役のクメイル・ナンジアニ、リチャード役のトーマス・ミドルディッチ。個人的には、“笑わない男”ギルフォイルの笑顔が見られて嬉しいですね(笑)。
このドラマは数年後に観ても楽しめるとは思いますが、できるだけタイムリーに、今観た方がずっと楽しめるのではないかと思っています。
シーズン6ではどんな終わり方をするのか。日本での配信が待ち遠しいです。
Amazon.co.jp: シリコンバレー:シーズン1 (字幕版)を観る | Prime Video
おもちゃの枠を超えて世界に影響を与え続けるレゴの魅力。『レゴ ブリッキュメンタリー』が面白い!
映画鑑賞記録。Amazonプライムで配信されているドキュメンタリー、『レゴ ブリッキュメンタリー』を観ました。
世界中で愛されるおもちゃ、レゴ。そのレゴの魅力に迫ります。
なんとなーく観たけれど、すっごい面白かった。レゴはどちらかと言えば好きだけれどそれほど愛着もなくあまり遊んだこともない私が観ても、すごくワクワクしました。
単なるおもちゃに留まらない、大人をも魅了し続けるレゴ。素晴らしいです。
※画像をクリックするとAmazonページに飛びます
『レゴ ブリッキュメンタリー』(2014年デンマーク・米)
原題:A Lego Brickumentary
監督:キーフ・デヴィッドソン、ダニエル・ユンギー
Amazonプライム視聴ページはこちら↓
Amazon.co.jp: レゴ ブリッキュメンタリー A Lego Brickumentary (字幕版)を観る | Prime Video
YouTubeにトレーラーがありました。
*****
世界中で愛されるおもちゃ、レゴ。そのレゴは、単に子どもが組み立てて遊ぶだけには留まらず、大人にも影響を与え、さまざまな人の表現手段となっている。レゴ社で働くデザイナーや組み立ての達人マスタービルダー。大がかりなレゴ作品を組み立てコンテストで3年連続優勝した主婦。レゴでアート作品を制作するアーティスト。レゴ好きで知られるNBA選手や『サウスパーク』監督。レゴの組み合わせについて研究する大学教授。レゴムービーを自宅のガレージで撮影する若者、自閉症療法にレゴを取り入れる施設、などなど。
レゴの魅力、そしてレゴに魅了された人々に迫る、レゴの世界を十分に楽しめる愉快なドキュメンタリー。
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レゴ社は元々、デンマークの小さな木工所でした。木製のおもちゃを作る会社で、1930年代に社名を「LEGO」としました。社名はデンマーク語の「よく遊べ」に由来しています。
数度の火事に遭いながらも立て直し、1940年代にレゴブロックの原型を売り出しました。その後人気を集め、1970年~90年代に順調に成長するものの、2000年代前半には財務状況が悪化し、倒産の危機まで追い込まれました。テーマパーク「レゴランド」の建設やビデオゲームの開発など多方面に手を広げ過ぎて従来の「組み立てる楽しみ」という視点を失い、離れて行ったファンも多かったそう。
そこで、原点に立ち返り、それまで注力していなかった女の子向けのレゴシリーズの開発に力を入れます。そこから売り上げは伸び、持ち直してきました。
レゴ社で働く人たちは、本当にレゴが好きなのだなぁというのがよく分かります。あるスタッフがテーブルに広がるレゴを前にして「いつまでも子どもでいられる」と嬉しそうに語っていたのが印象的でした。そして、「ストーリーからデザインが生まれる」ということも。
レゴのファン層が幅広いことにも驚きました。子どもはもちろんですが、大人のレゴファンも非常に多いです。そして、そんな大人のレゴファンのことをAFOL(=Adult Fun of Lego)と呼んでいます。シンガーソングライターのエド・シーランもAFOL。彼の歌の中にもレゴが出てきます。
ちなみに、子どものレゴファンはKFOL(=Kids Fun of Lego)、10代のレゴファンはTFOL(Teen Fun of Lego)など、ファンを指すさまざまな言葉があるのだとか。面白い。
映画の中では、レゴを愛しさまざまな方法でレゴと関わる人が多く登場します。
中でも私の印象に残ったのはまず、コペンハーゲン大学の数学教授。教授は、レゴブロックの組み合わせが何通りあるかを調べました。6つのレゴブロックの組み合わせはなんと、9億1510万3765通り(!)。これを7つ、8つ、9つ…と増やしていくと、その組み合わせを計算するだけでもかなりの年月が必要になるのだとか。気が遠くなりそうです。
数学的には有限のシステムだけれど、実際に人間がブロックを組み合わせて遊ぶには、ほぼ無限の可能性があるということが言えます。
そして、レゴアーティストのネイサン・サワヤ。彼は元弁護士という異例の肩書を持つアーティストです。レゴでアート作品を作り、世界各地で展覧会を開いています。巨大な恐竜や人物像、そしてモナリザやムンク、考える人などの有名作まで、全てをレゴで制作。
どこかで見たことがあると思ったら、私、以前上海でこの方の展覧会に行ったことがあったのでした。レゴでこれほどのものが作れるのかと驚き、十分に楽しませてもらったのを覚えています。
さらに、レゴ社とは関係がないが独自のレゴ作品を制作・販売する人もいます。ブリックアームズ社のウィル氏。彼は、レゴのミニフィグ(人形)に持たせるミニチュア兵器を作っています。レゴで戦闘シーンを再現するというニーズに応えるためです。
レゴ社はデンマークの会社で、ウィル氏いわく、デンマークには銃を所持する文化がなく、兵器のおもちゃを制作することはレゴ社の哲学に合致しない。デンマーク企業はやらないことだ。
レゴ社が作らないのであれば自分が作る、というわけです。
その他、世界各地で開催されるレゴファンのイベント、マスタービルダーの作品コンテストの様子も面白い。2人の子どもを持つ主婦が制作する、壮大なレゴのセットは圧巻です。
もうとにかく、ディープなんです。ディープすぎる。
もはやレゴはおもちゃではなくて、あらゆる層の人に夢と可能性を与える魔法のようなブロックなのだと知りました。
レゴという小さな一つのパーツが組み合わさって生まれるものは、人によってさまざまで無限大。どこまでも創造力をかき立ててくれます。
私は子どもの頃もレゴを持っていなくて、友達が持っているのを一緒に遊んだ程度の記憶しかありません。そんな、大して愛着のない私でも、この映画は見ていて本当にワクワクしました。圧倒されました。
映画内にときどき登場する、ミニフィグが活躍するアニメーションも可愛らしくて好きです。
Amazonプライムが観られる人はぜひ。とってもおすすめのドキュメンタリー映画です。
過去を引きずった孤独な男女のストーリー『ブエノスアイレス恋愛事情』
映画鑑賞記録。 アルゼンチンのブエノスアイレスを舞台にした2011年の映画『ブエノスアイレス恋愛事情』です。
スペイン語をかじっているのでスペイン語にもっと触れたいのと、映画やドラマを通して世界の都市をのぞき見るのが好きなので、こんな映画は大好物。
主役の二人がなかなか出会わないという変わったラブストーリーで、なかなかライトに観られました。カメラ越しに見るブエノスアイレスの街が素敵でした。
※画像をクリックするとAmazonページに飛びます
『ブエノスアイレス恋愛事情』(2011年アルゼンチン・スペイン・ドイツ)
原題:Medianeras
監督:グスタボ・タレット
出演:ピラール・ロペス・デ・アヤラ、ハビエル・ドロラスほか
Amazon.co.jp: ブエノスアイレス恋愛事情(字幕版)を観る | Prime Video
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舞台はブエノスアイレス。近所に住んでいるがお互いのことを知らない30代の男女、マルティン(ハビエル・ドロラス)とマリアナ(ピラール・ロペス・デ・アヤラ)。マルティンは引きこもりのウェブデザイナーで、人込みが苦手。人混みが苦手で、恋人が去ってから、恋人の残した飼い犬のススと暮らしている。
マリアナは建築家だが仕事がなく、閉所恐怖症。ショーウィンドウのディスプレイのバイトで食いつないでいる。4年間付き合って別れた元彼が忘れられずにいる。
傷付くことを恐れて深い人付き合いを避け、どこかもどかしい日々を過ごす2人。そんな2人を偶然が引き寄せる…。
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『ブエノスアイレス恋愛事情』なんてダサい邦題で中身も安っぽいラブストーリーなんだろうなぁと、中身は期待せずにブエノスアイレスの風景とスペイン語を楽しみに観てみたら、良い意味で裏切られました。盛り上がりに欠けることは否めないものの、なかなか新鮮で良かった。
ちなみに公式サイトを見てみたら、この邦題、つけるのにも苦労したようです。どうしてもブエノスアイレスを入れたかったのでしょうね…。原題はMedianeras、「境界壁」「共有壁」というような意味だそうです。
マリアナが建築家という設定もあり、建築デザイン×都市(または街)×人、というのが一つのテーマとしてあるような気がしました。
ブエノスアイレスの街も建築も、雰囲気があっておしゃれ。公式サイト↓でも解説されています。
思うようにいかない、もやもやとした日常を過ごすマルティンとマリアナ。2人とも過去の恋愛を引きずり、人と深く関わるのを恐れているかのように見えます。なんとなく一日をやり過ごして、そんな中でちょっと良い出会いがあれば楽しんだりもするけれど長続きはしない。心に空虚感を抱えて暮らす様子が伝わってきます。
だからこそ、ラストが映えるのかな、とも思いました。私には結構唐突な感じはしたけれど。
マルティンが飼っている犬のススが可愛かった。元カノが残した犬で、マルティンが言うには、元カノが去ってから寂しいのか吠えもしない、と。犬の世話係の女性に預け、他の犬たちと一緒に散歩をさせようとしても、ススはおびえてなじめずにいる。犬との別れは犬に深い悲しみを残すんですよね。犬はとても健気なんだから。
派手な演出はなく、ブエノスアイレスの街を背景に淡々と進む2人の日常。観る人によっては退屈と感じるかもなぁ。2人のシーンが少ないこともあり、恋愛映画としてはやや物足りない、かもしれません。恋愛映画と思わずに観れば、なかなか新鮮で楽しめる気がします(笑)。
95分と尺が短いのも良かったです。もっと長ければきっとダレていただろうから。
映画やドラマを通して世界の知らない国に触れられるのって、やっぱりすごく面白い。同じくブエノスアイレスを舞台にした映画『ブエノスアイレスの夜』(ガエル・ガルシア・ベルナルの大ファンです)をずっと前に観てから、ブエノスアイレスにはすごく興味があります。いつか行ってみたいな。