【大阪】苔むした水掛不動さんに会いに。ミナミの繁華街の路地にたたずむ法善寺(御朱印)
難波神社から歩いて向かったのは、道頓堀~千日前の喧騒の中に突如現れる、法善寺。法善寺横丁の名前や、小説『夫婦善哉』でも有名ですよね。ずっと行きたいなぁと思っていて、やっと訪問できました。
境内に入る前に、法善寺の目の前にある上方浮世絵館に興味を惹かれ、そちらを見学してから参拝したのですけどね。
上方浮世絵館の見学を終えて、法善寺の境内へ。
↑こちらは上方浮世絵館の反対側の門。
法善寺は、浄土宗のお寺。裏路地にこぢんまりとたたずむ、小さなお寺でありながら、見どころのぎゅっと詰まった情緒あふれる空間でした。
↑まず手水舎に行こうとすると、上に何やらポンプを発見!?このポンプから水を出して手を洗うのかと思ってしまいましたがそうではなくて(笑)。
法善寺のシンボルでもある水掛不動さんの下には、水の入ったバケツが置いてあり、そのバケツの水をこのポンプで井戸から汲んでいるのですね。使い方が分からず、水汲みはしませんでしたが、やってみたかったな(´・ω・)
↑金毘羅堂。なぜここに?その答えは、ホームページにこうありました。へぇぇ~!
どうして大阪の街なかに金毘羅さんが祀られているの?この疑問の答えは簡単。その昔、難波が港町だったからです。海がすぐそばにあった時代、難波は文字通り、海が荒れることで有名でした。当時の人々は、海上交通の守り神である金毘羅天王を祀り、航海の安全や大漁を祈願したのです。
そして、一番存在感を放っているのがもちろん、水掛不動尊(西向不動明王)です。
↑遠目から。左下の方にあるバケツの水が、ポンプで井戸から汲んできた水かしら。
↑近づいてみました。ご覧の通り、全身が緑の苔で覆われており見事です。長い年月、たくさんの人がこのお不動さんにお水を掛けて、それぞれの願いを託していったのだろうなぁと思いを馳せると、なんだか感慨深いものがあります。
繁華街の中というロケーションもあり、水掛不動さんに水をかけてお参りする人が後を絶ちませんでした。もちろん私も、水を掛けてお参りしました。
ここは戦時中、大阪大空襲によって、水掛不動さん以外全て焼失してしまったのだそう。唯一残ったのが水掛不動さん。水を掛け、願を掛ければ、全ての願い事を手助けし、正しい方向へと導いてくださるそうです。前に立つと、そのパワーを分けてもらえるような気がしました。
↑水掛不動さんの隣には、コロナ退散の願いが。写真は撮りませんでしたが、この奥には二河白道堂(にがびゃくどうどう)があります。
↑この奥にお稲荷さん「お初大神」(岡山最上稲荷)と寺務所があります。寺務所では御朱印やお守りなどの授与品がいただけます。場所柄外国人観光客も多いのでしょう、授与品には英語の説明書きも併記してありました。今はコロナ禍なので外国人観光客の姿はありませんが…💦
私はもちろん、御朱印をいただきました。
↑すっきりとしたシンプルさが素敵な御朱印です。
↑境内のすぐ隣には、小説『夫婦善哉』で有名な甘味処「夫婦善哉」がありました。とっても食べてみたかったけれど…この日おひとりさまだった私は、一人で入る勇気がなく、あきらめました(´・ω・) 次こそはぜひ!
法善寺は、繁華街の喧騒の中で、水掛不動さんがここを行き交うたくさんの人を見守ってくれているような場所でした。人情と情緒が詰まったような、風情あふれる空間。小さい場所ながら、なんだかいいなぁ、と余韻が残りました。人々に愛されてきたんだなぁ、と、全身を緑の苔に包まれたお不動さんを見て思いました。
24時間参拝が可能なので、次は夜の幻想的な雰囲気を感じに来てみたいな。
法善寺