【大阪】珍しい三ツ鳥居の摂津国一宮 坐摩神社&境内の陶器神社(中央区・御朱印)
坐摩と書いて「いかすり」と読みます。難読!地元では通称「ざまさん」と呼ばれているそう。 住吉大社と同じく、摂津国一宮でもあります。
大阪メトロ御堂筋線・中央線本町駅から、徒歩約3分の好立地に鎮座。
↑社標と鳥居。この写真は帰りに撮ったのですが、夕方閉門ギリギリに訪れたので、出た時はちょうど扉が閉まりました。
↑開門されている状態はこちら。この鳥居の形、とても珍しいですよね。初めて見ました!大小3つの鳥居が組み合わさった、三ツ鳥居です。
↑御由緒。
御祭神は、生井神(いくゐのかみ)、福井神(さくゐのかみ)、綱長井神(つながゐのかみ)、波比岐神(はひきのかみ)、阿須波神(あすはのかみ)の五柱。この五柱の紙を総称して、坐摩神(いかすりのかみ)と呼ぶそうです。初めて耳にする神の名ばかり。
創建については、
当社の創祀には諸説がありますが、神功皇后が新羅より御帰還の折、淀川南岸の大江、田蓑島のちの渡辺の地(現在の天満橋の西方、石町附近)に奉祀されたのが始まりとされています。
(「坐摩神社公式サイト〔大阪市・本町〕|神社のご由緒」より)
神功皇后の時代ということで、長い長い歴史を有していることがうかがえます。上述の通り、元々は別の場所(現在の天満橋の西方、石町附近)にありましたが、
天正10年(1582)豊臣秀吉の大坂築城に当たり替地を命ぜられ、寛永年間現在地に遷座されました。現在の鎮座地名を渡辺と称するのも、元の地名が移されたもので、全国の渡辺・渡部等の姓の発祥の地でもあります。旧社地と伝えられる石町には現在も当社の行宮(御旅所)が鎮座されています。
とのこと。
秀吉の命により遷座したということよりも、全国のワタナベさんの発祥の地、ということに驚き!(゜o゜)
そういえば、この坐摩神社の現住所は、「中央区久太郎町4丁目渡辺3号」となっており、丁目の後に「渡辺」と付いているのがなんとも不思議なのですが、こういう背景があったのですね~。この住所については、Wikipediaによると、
所在地の現在の町名は「久太郎町四丁目渡辺」と、数字を用いた街区符号ではなく「渡辺(街区)」となっている。神社と氏子が渡辺津から移転してきたことで、江戸時代から既に「北渡辺町」「南渡辺町」という町名になっており、1930年(昭和5年)に「渡辺町」となった。しかし、1988年(昭和63年)に旧南区と旧東区の統合に伴う地名変更の際、「渡辺町」は統合されて消えることとなった。そこで、渡辺姓の末裔で作る「全国渡辺会」が渡辺の名のルーツである渡辺町の消滅に対し反対運動を起こした。結局市は苦肉の策により、丁目の次にあたる街区符号に「渡辺」の名を残すことで決着をみた。
(「坐摩神社 - Wikipedia」より)
という経緯があるそうな。
ご神徳は、住居守護、旅行安全、安産守護など。
↑手水舎は、近づくとセンサーで自動的に水が出る、ハイテクな(笑)タイプ。
↑こちらの狛犬さん、手足が長く、背筋を張っていてとても姿勢がよくカッコいいです!
↑明るい雰囲気の社殿。元々の社殿は戦災により焼失し、現在の社殿は1959年(昭和34年)に復興されたものです。
↑この向こうに、境内末社がずらりと並んでいます。風鈴とすだれで、見た目だけでも涼しくなれますね。なんだか素敵でした。
↑ご神花「さぎ草」が植えられています。
↑ずらりと並ぶ境内末社の中に、聞いたことのない神社を発見。その名も「繊維神社」です。周辺の繊維問屋の守護神なのだそう。
↑こちらは、相殿神社。
↑こちらの獅子は、何だろう?
↑上方落語寄席発祥の地、でもあります!
坐摩神社に来たら、ぜひとも見てみたかった境内社がもう一つあります。それが、陶器神社。
↑こちらが、陶器神社です。火防(ひぶせ)陶器神社とも言います。
↑随所に陶磁器が使用されています。
創建は明治6年ですが、起源は明暦年間(1655~1657年)にさかのぼります。大陶祇神(おおすえつちのかみ)、迦具突智神(かぐつちのかみ)を祀っています。
周辺の陶器問屋の守護神で、陶器商人の信仰が厚い神社です。現在も毎年7月21日~23日にせともの祭を開催し、茶碗供養の神事を行っているそう。
↑有田焼の灯篭。この青と白の色合いから、有田焼だとすぐに分かりました。綺麗だなぁ。
見ることはできませんでしたが、拝殿の格天井には、各地の陶芸作家の作品が並んでいるそうです。
↑陶器神社の隣には、稲荷神社がありました。
社務所で3種類の御朱印をいただきました。ご丁寧に対応くださり感謝です。
↑坐摩神社の通常の御朱印。右上の鳥は、坐摩神社のご神紋の白鷺です。
↑見開き御朱印、「菊と向かい鷺」です。
この御朱印の図柄は当社の本殿御扉の飾り金具に描かれております。
真ん中の金箔押しは皇室の「菊」、「白鷺」は坐摩大神様の神使であり、
菊を中心に向かいあう白鷺の意匠は、神武天皇の御代より宮域(皇居)を守護する坐摩大神様の御神徳をあらわしております。(「坐摩神社公式サイト〔大阪市・本町〕」より)
という、とっても素敵な御朱印。本来は、1月中の期間限定の授与でしたが、通年授与になりました。
↑こちらは、陶器神社の御朱印です。真ん中の鳥の印が可愛い🐤
大阪の都会の中にありながら、すっきりとした空気が気持ちよく、すがすがしい参拝ができました☺