元・ふわふわ北京日和

北京住み→日本に本帰国。現在は中国に関係あったりなかったりの気ままなブログ。

ヤン・ミー×ルハン主演のサスペンス映画『見えない目撃者』

中国トップ女優楊冪(ヤン・ミー)と、人気アイドル鹿晗 (ルハン)主演のサスペンス映画『我是証人』を観ました。『見えない目撃者』の邦題で日本でも公開され、現在Amazonプライムでも配信されています。

あまり期待せずに観たけれど、なかなか手に汗握る展開で面白かったです。

 

※画像をクリックするとAmazonページに飛びます

『見えない目撃者』(2015年中国)

原題《我是证人》(『我是証人』)

監督:アン・サンフン

出演:楊冪(ヤン・ミー)、鹿晗 (ルハン)、朱亜文(ジュー・ヤーウェン)ほか

Amazon.co.jp: 見えない目撃者(字幕版)を観る | Prime Video

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警察官候補生の路小星(ルー・シャオシン、楊冪)は、自動車事故で弟の梁総(リャン・ツォン、劉芮麟)を亡くし、自身も両目の視力を失った。

事故から3年後の雨の夜、路小星は乗ったタクシーが何かにぶつかった衝撃を感じ運転手に問いただすが、運転手は「犬がぶつかっただけ」と言って逃げる。路小星は視覚は失ったが視覚以外の感覚が優れ、ぶつかったのは犬ではなく人だったと証言する。

警察の捜査中、事故を目撃したという別の人物が現れた。その若者、林沖(リン・チョン、鹿晗)の証言は、路小星の証言と食い違っていた。林沖の言い分は信用されなかったが、林沖と路小星は犯人に狙われ始める。

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同じアン・サンフン監督の韓国映画『ブラインド』の中国リメイク版です。その後、日本でもリメイクされています。

韓国版と日本版は観ていませんが、韓・中・日それぞれ、細部が異なっている模様。

韓国オリジナル版↓

日本リメイク版↓

 

サスペンスでは珍しく、最初から犯人が分かっているので、犯人捜しのハラハラ感はありません。

ただ、犯人が追い詰める様子はやはり、観ているこちらも緊張してしまいました。犯人が分かっているからこその見せ方、というか。

路小星が盲目で、彼女の暗闇の見え方がところどころで表現されます。この意識の中で生き続けるのだと思うと、やはり不安で怖くて仕方がない。母親が外に出ようとする彼女に「暗くなるから一人では危ない」と言うと、路小星は「私には昼も夜も同じよ」と返すシーンが印象的でした。

 

犯人の行動は気持ち悪いし、襲撃シーンも数回ありますが、それほどグロさはありません。ただ、私が一番許せないのが、盲導犬のツォンツォンに対する仕打ち。

あのシーンは、特に犬を飼っている人には、映画とはいえ非常に気分が悪くなるし、許しがたく、耐えがたいです。あのシーンはもう二度と観たくない><

ツォンツォンのあのシーンを観て悲しくなりすぎて、思わず自分の愛犬を抱きしめてしまいましたよ…(笑)。

そういえば、路小星の亡くなった弟の名前は聡(ツォン)。小星の“目”となった盲導犬の名前はツォンツォン、漢字は聡聡。日本語字幕だと名前が全てカタカナになるので分かりにくいのですが、ツォンツォンの首輪に付けられたネームタグに「聪聪」(聡聡の簡体字)とあるのを見て、盲導犬の名前はきっと弟から取ったのだろうな、と気付きました。その時点でまた私は感極まり…(涙)。

 

ラストが多少長くてダレ気味かなぁという気もしましたが、全体的には目が離せず引き込まれ、面白く観ました。

 

何と言ってもヤン・ミーの演技が良かった。最近、私の中で彼女の株が上がっています(笑)。綺麗なだけではなく、演技力も確かな女優さんだなと。盲目の難しい役どころを自然に演じているなと思いました。 

過去に観たヤン・ミー出演作品↓ 

minghuabj.hatenablog.com

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人気アイドルのルハン、出演作品を初めて観ましたが、結構頑張っていたのではないでしょうか(笑)。林沖が、犯人に追われる小星をビデオ通話で導くシーンは緊張感があって面白かったです。

 

そして、狂った犯人を演じる朱亜文の狂気ぶりには驚きました。 というのも、私が彼を始めてみたのはドラマ『北上広不相信眼涙』で、その印象でひょろひょろした調子の良い役得なイメージが強くて(笑)。こんな狂気じみた役ができるとは、良い意味で意外でした。

minghuabj.hatenablog.com

映画『二重生活』にも出ていましたね。

minghuabj.hatenablog.com

 

そうそう、ヤン・ミーと『私のキライな翻訳官』で共演しヤン・ミーの親友を演じていた李渓芮(リー・シールイ)が、ヤン・ミーの後輩警官役で一瞬だけ出ていました。2人はこんな所でも共演していたのですね~。と、些細なネタ。

 

盲導犬に対する仕打ちのシーンだけが気分悪く嫌悪感が付きまといましたが、それを覗いて全体的にはなかなか面白く、個人的には高評価の映画でした。