元・ふわふわ北京日和

北京住み→日本に本帰国。現在は中国に関係あったりなかったりの気ままなブログ。

『ハムレット』を五代十国時代に脚色した、チャン・ツィイー主演映画『女帝[エンペラー]』

章子怡チャン・ツィイー)主演の中国映画『女帝[エンペラー]』をAmazonプライムで観ました。2006年の作品。

中国の有名映画監督、馮小剛(フォン・シャオガン)が監督を務めています。チャン・ツィイーの他、ジョウ・シュンやホアン・シャオミンなどのスターが脇役で出演しているし、豪華キャストと有名監督作なのに、ネットで見かけたレビューは酷評が多くて😅なんでそんなに低評価なの?と興味をそそられて(笑)、興味津々で観てみました。

 

『女帝[エンペラー]』(2006年中国)

原題:《夜宴》

監督:馮小剛(フォン・シャオガン)

出演:章子怡チャン・ツィイー)、葛優(グォ・ヨウ)、呉彦祖ダニエル・ウー)、周迅(ジョウ・シュン)、黄暁明(ホアン・シャオミン)ほか

baike.baidu.com

Amazonプライムはこちら↓。プライム対象でない期間もありますので、都度ご確認を。 

Amazon.co.jp: 女帝 [エンペラー] (字幕版)を観る | Prime Video

 

*****

唐滅亡後の五代十国時代。皇帝の弟・厲(リー、葛優)が、兄である皇帝を殺害し、皇位に就いた。先帝の皇后の婉(ワン、章子怡)は、先帝の皇太子で義理の息子である無鸞(ウールアン、呉彦祖)に密かに思いを寄せていたが、厲帝は無鸞をも抹殺しようとしていた。婉は無鸞を守るため、厲帝との結婚を承諾し、再び皇后となる。婉は、欲望に溺れる厲帝に身を捧げながらも、心の中では復讐を誓っていた。

*****

 

なお、映画の原題は『夜宴』で、邦題は全く違ったものに変えられています。Wikipediaによると、

なお、女性の場合はエンペラーではなく、エンプレスであるが、日本の邦題をつける際に多々ある“承知の上”で間違った表現をつけた一作。

女帝 [エンペラー] - Wikipedia) 

とのことです。

 

この映画、シェイクスピアの『ハムレット』を、五代十国時代のある王朝に置き換えて脚色したものなのですね。私は『ハムレット』をあまり覚えていなくて(ずっと前に、ケネス・ブラナー主演の1996年版映画は観たことがあるのですが😅)、 そのため『ハムレット』には引きずられず比較することもなく、これはこれで一つの新しい作品として鑑賞できたのですが、『ハムレット』と比較して「えーっ」と思ってしまう人もいるでしょうね。

 

さて、私は全体を通して、なかなか楽しく鑑賞できました。チャン・ツィイージョウ・シュンダニエル・ウー、ホアン・シャオミンと、中国のトップ俳優が15年前にはこうだったのか~なんて、ストーリー以外のところでニヤニヤと楽しむことができたのもありますが。

逆に、出演者をあまり知らない人が見ると、すっごくつまらない映画になっているだろうな、というのはよく分かりました(笑)。私も、途中飽きかけましたし😅

チャン・ツィイーは日本でも有名な中国人女優の代表格だと思いますが、彼女の魅力もあまり発揮できていないように見えました。演技力はさすがだけれど、もっと妖艶さを兼ね備えた女優さんが合っていたのかな、なんて思ったり。眉毛のマロなメイクが気になって気が散ってしまった、というのもあります(笑)。

ジョウ・シュンもホアン・シャオミンも、こんな脇役なんてもったいない!まぁ、15年前の映画なので仕方ないのかもしれません。

意外にも、『狙った恋の落とし方。』などでフォン・シャオガン監督作によく出ている、葛優の厲帝役はハマっていました。これまで、『狙った恋の落とし方。』や『手机』の冴えないおじさんというイメージが強かったのですが、今回の、いかにもいやらしい皇帝役はなかなかのハマり役でした。

 

あと、この映画はワイヤーアクションや流血シーンが多いです。流血シーンも、グロさを強調している演出があって、グロいのが嫌いな私は目をそらしていました😅確かに、その演出いらないんじゃない?と言う部分は目に付いたかな。

 

フォン・シャオガン監督は、中国では広く知られた有名監督で、私も 

『唐山大地震』『わたしは潘金蓮じゃない』『手机』などは好きな映画です。

その一方で、『私人定制』や『狙った恋の落とし方。』は、私にはイマイチでした。あ、日本でも公開された『芳華』はすごく評判がよくて、これは絶対観なければ!と思っているところです。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

それにしても、あのラストシーン、誰がやったのーーーーー!?!?!?!?!?!?