元・ふわふわ北京日和

北京住み→日本に本帰国。現在は中国に関係あったりなかったりの気ままなブログ。

悩めるアラフォー男性3人組が自分を見つめ直していく。中国ドラマ『如果歳月可回頭』

中国ドラマ『如果歳月可回頭』をYouTubeで観ました。中国では今年放送されたばかりの、比較的新しいドラマです。今のところ、日本未上陸。

主演は靳東(ジン・ドン)、蒋欣(ジァン・シン)など。家庭問題につまずいたアラフォー男性3人組と、彼らと出会った旅行ガイドの女性を中心に繰り広げられるドラマです。

ドキドキするようなラブストーリー的展開もなく、アラフォー男性の悩める毎日を友情と共に淡々と描いた印象のドラマでした。派手な見どころも少ないけれど、見続けていたらじわじわハマる面白さはあったかな。もちろん、中国の現代ドラマあるあるなツッコミどころも多かったものの、登場人物がほぼアラフォーという大人のドラマなためか、そこまで大きなツッコミは入れずにすみました(個人的に(笑))。

 

YouTubeはこちら↓。全51話、長かった(笑)。中国語音声&中国語字幕です。

www.youtube.com

『如果歳月可回頭』(2020年中国)

出演:靳東(ジン・ドン)、蒋欣(ジァン・シン)、李宗翰(リー・ゾンハン)、李乃文(リー・ナイウェン)ほか

baike.baidu.com

上のYouTubeで視聴できるのは全51話で、どうやらノーカット版みたいですね。この百度百科のページには全44話とありますので、TV放送時はかなり削ったのでしょうね~。

タイトルは日本語風に言うならば、「もしも時が戻せるなら」「もしもあの頃に戻れるなら」といった感じでしょうか。英題はIf Time Flows Backとなっています。

 

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ある日突然妻に離婚を突き付けられた、白志勇(バイ・ジーヨン、靳東)。自暴自棄で酒浸りになり仕事も辞めた彼は、傷心旅行でオーストラリアのアデレードへ向かった。そこで出会ったのは、妻が若い男と不倫関係にあることを知り悩む、大学副教授の藍天愚(ラン・ティエンユー、李乃文)、愛情いっぱいに育ててきた娘が実は自分の子ではないと知り苦悩する、一流シェフの黄九恒(ホアン・ジウハン、李宗翰)、そして、彼らの話を冷静に聞いてくれる副業ツアーガイドの江小美(ジァン・シャオメイ、蒋欣)。意気投合した4人は、帰国後江小美が本業で経営するバーに集い、友情を深めていく。

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家庭につまずいた白・黄・藍、3人のアラフォー男と彼らの妻&元妻、そして江小美と小美の親友である区暁鴎(オウ・シャオオウ、陳氷)を中心に、物語は進んでいきます。

 

オーストラリア旅行で意気投合した白・黄・藍(3人とも色の名字だ)3人のアラフォー男。それぞれが家庭の問題に悩みを抱えています。

細かいことは気にしない、楽天的で性格は子どもっぽい白志勇。妻が離婚を言い出した理由が分からず、酒に溺れ、仕事も辞め、傍から見れば「ちゃらんぽらん」なダメダメ男です。

藍天愚は、妻が若い男と不倫関係にあることを知り、妻への怒りが収まらない。しかし7歳の息子のことを考えると、離婚すべきか悩みます。

黄九恒は、11年間手塩にかけて育ててきた愛娘が、ひょんなきっかけで実は自分と血縁関係がないことを知り苦悩します。

そんな3人の男の話を冷静に聞いてくれるのが、江小美と区暁鴎。3人は、いつもクールで、何かを悟りきったような、時には棘のある発言ばかりする江小美を、冷たい人間でそりが合わないと感じていました。しかし、実は江小美も暗い過去を抱えていて、その過去と決別するために必死だった。そんな彼女の事情を知ってから、彼らは何でも相談する親友同士になっていきます。

 

前半は、3人のアラフォー男が「青春をもう一度!若さを取り戻そう!」と、若者のファッションを真似てみたり、若者のイベントに参加してみたりと、いろいろなことをするので、おじさん3人組が青春をもう一度謳歌するドタバタコメディか!?と思うシーンも多々ありました。どれも微笑ましかったのだけど、あのヘアカラーはやりすぎ(笑)。名前の通り白・黄・藍に染めちゃって、早く戻してくれてよかったよ(笑)。

新しい出会いを求めてみたり、そうしたら現れた女性がそろいもそろって積極的で強烈で振り回されたり( ´艸`)

しかし後半は、前半とは別のドラマかと思うくらい、シリアスで暗くて深刻なシーンが続きました…。まあ、話数が多い中国の現代ドラマではよくあることなんですけどね。

結局、そうやって終わるのかーい!って、心の中で突っ込まずにはいられませんでしたが💧まあ、いいのよ。そういうものだし、私もそれを楽しんで観ているので(笑)。

 

靳東はやっぱりカッコいいです。中国人俳優の中ではかなり好き。『我的前半生』『歓楽頌』での役はクールでカッコいい大人を演じていたのですが、今回の白志勇は全く違うダメダメ男。でも人間味があって、これはこれでよかったです。彼は今回、このドラマの企画にも携わっているようで、出品人にも名を連ねています。それだけ、彼にとって白志勇はやりたかった役だったのかもしれませんね。

蒋欣は好きな中国人女優さんです。久しぶりにたくさん彼女を見られて嬉しい(ミーユエでは友情出演のチョイ役だったので)。やっぱり綺麗な人だなぁ。

あと、白・黄・藍のそれぞれの妻&元妻が皆美人揃いでした。黄九恒の妻・林響(リン・シャン)役の傅晶(フー・ジン)は、『猟狐』のダメダメ妹を演じていた人ですな。

 

会話量がすーごく多いドラマだったので、今回もたっぷり中国語の勉強をさせてもらいました。会話が多くて、「こんなにセリフいるか!?」と、冗長さを感じてしまった部分も何度かあったくらいです(;'∀') が、これも中国語のリスニング訓練になるので、楽しんで観るんですけどね。

それと、今回自分の中で新しい発見だったのは、中国人の名字。聞いたことのない名字の登場人物が何人も出てきました。

特に藍(蓝)、上官、景、修、仝(tóng)。 そして区は「qū」という読み方しか知らなかったのですが、名字として「ōu」という読み方もあることを初めて知りました。これら6つの姓は、私が初めて聞いた名前です。

私は中国に数年住んで働いたので、それなりに中国人の知り合いも増えましたが、本当~に同じ名字の人が多いんです!王、張(张)、李、劉(刘)、趙(赵)、楊(杨)、陳(陈)、徐、周、高さん達が何人いたことか( ´艸`) なので、たまに聞き慣れない名字の人に出会うと、ちょっと嬉しかったりもしました(笑)。…と、余談でした~。

 

それほどおススメー!というわけではありませんが、30代~40代の、主人公たちと同年代の人には刺さりそうな、じわじわと面白くなってくるドラマでした。