元・ふわふわ北京日和

北京住み→日本に本帰国。現在は中国に関係あったりなかったりの気ままなブログ。

【大阪】国宝と重要文化財がたくさん!「女人高野」としても知られる天野山金剛寺(河内長野市・御朱印)

大阪・河内長野市名刹、天野山金剛寺へ。

河内長野の有名なお寺といえば、ここか観心寺ですね。金剛寺もわりと近い場所にあるのになかなか行けていなくて、ようやく参拝できました。そしてここ、すごく良かった!好きなお寺になりました。

 

公共交通機関で行くならば、南海高野線河内長野駅からバスで。南海バスに乗り、バス停「門前」または「天野山」下車。

観心寺延命寺も、それぞれ山に囲まれた非常にのどかな場所でしたが、金剛寺も負けてはいません(笑)。

 

受付は2カ所あり、本坊と伽藍、それぞれで受付します。私は本坊の方から行きました。門前バス停で降りると本坊に近く、天野山バス停で降りると伽藍に近いですね。

本坊伽藍共通券400円を支払い、中へ。別々だと、伽藍200円、本坊300円です。

 

天野山金剛寺は、奈良時代天平年間(729~749年)に、聖武天皇の勅願により行基が開創したと伝わる、真言宗御室派のお寺です。平安時代には、弘法大師空海も修行したそう。

昔女人禁制だった高野山に対し、ここは女性も参詣できたため、「女人高野」とも呼ばれます。「女人高野」は他にも高野山女人堂慈尊院室生寺があり、日本遺産にも登録されました。

また、南北朝時代には、南朝方の拠点にもなりました。

鎌倉時代の終わりに、金剛寺は、後醍醐天皇の倒幕に味方した当地の武将楠木正成が戦勝祈願を依頼したり、学頭禅恵と後醍醐天皇の腹心文観との関係から、南朝方と深く結びつきました。南朝後村上天皇が正平9年(1354)から5年にわたり、子院の「摩尼院と「食堂〔じきどう〕」を行宮*としました。その間、3年あまり、京都から連れ去られてきた北朝の三上皇光厳・光明・崇光)及び直仁親王が、子院「観蔵院」に幽閉されたことがありました。また、次の長慶天皇も文中2年(1378)から4年余り行宮とし、足利幕府軍と対峙しました。
天皇行幸のとき、旅先に設けた仮宮(仮の御殿)。

(公式HP「歴史 | 天野山金剛寺」より)

そして、なんといっても、宝物類の宝庫でもあります。国宝5件、重要文化財29件を有しているのだとか。

歴史的にも重要な役割となってきたお寺だったことがうかがえます。

 

まずは本坊を拝観。

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↑こちらから入ります。客殿や宝物館、そして北朝御座所の奥殿が拝観できます。

 

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↑客殿に入ると、このように素晴らしい庭園が。美しいなぁ。残念ながら、大玄関の工事中のため、ところどころ景観が残念なのですが、工事の間は仕方ありません。

 

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↑工事がなければもっと良かったはず!広くて、心の落ち着く庭園です。

 

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↑奥殿の格調高い雰囲気に、魅了されます。

 

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↑素敵な空間でした。弘法大師空海肖像画も飾ってありました。

この日は人がほとんどいなくて、ほぼ貸し切り状態で拝観でき、贅沢な時間でした。宝物館も小さいながらなかなか興味深い展示が見られましたよ。

 

本坊の拝観を終え、伽藍の方へ向かいます。

 

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↑境内には小さな川が流れていて、橋が4つ(だったかな?)架けられています。ここも風情があり、良い雰囲気。

 

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伽藍の入口に着きました!

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↑楼門。重厚感があり、圧倒されます。重要文化財指定、鎌倉時代の再建です。

楼門をくぐってすぐの所に、受付があります。納経所もこちらです。

 

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↑右側に食堂、金堂。左手には多宝塔。この境内の建物がほぼ重要文化財ではないかと思うほど、重文のオンパレードで驚きました。

 

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↑食堂(重要文化財)。鎌倉時代創建、室町時代前期の再建です。天野殿とも呼ばれます。後村上天皇が1354年(正平9年)から、正庁とされました。

 

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↑金堂(重要文化財)。この中には、御本尊の大日如来さまがいらっしゃいます。大日如来坐像を中心に、両脇には不動明王坐像と降三世明王坐像。三体の仏像は全て国宝です!そして、大日如来は像高313.5㎝という、とても大きな仏像。

普段はお目にかかれませんが、定期的にご開帳されています。私も春の公開に行きたかったのですが、コロナで中止になってしまって(泣)。次の公開でぜひとも見たい!

 

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↑金堂を正面から。

 

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↑経蔵(重要文化財)。

 

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↑宝蔵(重要文化財)。

 

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↑美しい多宝塔(重要文化財)。平安時代の創建で、豊臣秀頼による修理の際に大改造されたそう。

 

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↑鐘楼(重要文化財)。南北朝頃の創建。

 

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↑階段正面が五佛堂、渡り廊下の先にあるのが御影堂と観月亭です。

五佛堂は、御本尊の五智如来大日如来・阿閦如来宝生如来阿弥陀如来不空成就如来)が祀られています。五智如来重要文化財

 

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↑御影堂(重要文化財)。

 

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↑観月亭。後村上天皇が月見をされたそうな🌝

 

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↑五佛堂の隣には、薬師堂(重要文化財)。

 

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↑この上に、新四国八十八カ所霊場がありますが、台風による倒木で、閉鎖されていました。一巡約40分だそうです。

 

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↑宝具蔵(重要文化財)。

 

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護摩堂(重要文化財)。

 

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↑開山堂(重要文化財)。

 

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↑御影堂の裏、上に登ると、光厳天皇陵がありました。こんな所に天皇陵?と思いましたが、ここは分骨所だそうです。

光厳天皇 - Wikipedia

 

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↑上から金堂と多宝塔を見渡す図。

 

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↑楼門入ってすぐの左手には池があり、その奥に竜王三社が並んでいます。それぞれ小さなお社ですが、この三社ともこれまた重要文化財というのだからすごい。

 

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↑弁財天社(重要文化財)。

 

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↑八代竜王善女竜王社(重要文化財)。

 

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↑天照皇大神社重要文化財)。

 

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いやあ、重要文化財ばかりで圧倒されました。広くて見ごたえ十分、しかしどこか穴場感があって、居心地が良く、とても気に入りました。

 

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↑青い空にピンクが映えます。春は桜の名所でもあるそうですよ🌸

 

御朱印と、オリジナル御朱印帳をいただきました。

御朱印帳は数種類あり、私はこの、国宝デザインの御朱印帳が欲しくて♡

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↑こちらです☆彡素敵!国宝「日月四季山水図」の右隻がモチーフになっています。左隻デザインもあり、迷いました。なんと作者が不明という、謎の国宝です。

こちらも、定期的に公開されているようなので、ぜひお目にかかりたいものです。

天野山金剛寺の国宝↓

amanosan-kongoji.jp

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↑その御朱印帳に、書き入れていただいた御朱印。「大伽藍」です。

 

ぜひまた行きたいお寺となりました。次の国宝公開は、無事開催されますように。

 

 

天野山金剛寺

住所:大阪府河内長野市天野町996

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